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NHKがBSメッセージを地上波に展開できない事情

NHKのBS放送は、NHKに手続きをせずに見ていると、画面左下にメッセージが表示されます。画面の1/4をBSメッセージが占める状態では、スポーツ中継ではほとんど番組が楽しめません。このBSメッセージを地上波に展開すれば、NHKは契約者を大幅に増やせそうなものですが、じつはそこまで踏み切れない裏事情があるのです。


NHKがBSメッセージを地上波に展開できない事情

NHKのBSメッセージは30日前後に表示

新しいテレビを購入し、一定期間が経過するとNHKのBS放送は「受信機設置のご連絡のお願い」というメッセージが表示されます。BSメッセージが表示されるまでの期間について、CATV会社のアナウンスによればが30日前後です。

NHKと衛星契約を結んでいる場合、BSメッセージ消去の専用サイトでテレビのB-CASカード、あるいはACASチップの番号を送ります。その後、NHKのBSチャンネルにテレビを合わせて10分ほど待機すると、メッセージが消去されるのです。

「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」というのが放送法の規定。それでもNHK受信料の推計世帯支払率は、2022年度末で全国平均78.3%止まりです。


NHKのBSメッセージを地上波に展開する

ここで、BSメッセージの仕組みを地上波にも展開するとどうなるでしょう。未契約でNHKを視聴し続けている人も、メッセージが邪魔で仕方なくNHKと契約して受信料を支払うようになるように考えられます。しかし、じつはそうはできない事情があるのです。

まず1つには、BSメッセージの表示/非表示にはB-CAS・ACAS番号が利用されています。一方、2013年にB-CASとは別に地デジに導入された「RMP」という仕組みが存在。RMPのみでB-CASを搭載していないテレビやチューナーも発売されています。そして、このRMPには視聴制限機能がないのです。

そして、NHKが地上波にBSメッセージを展開できないもう1つの事情は、NHKが「公共放送」だという点にあります。NHKが受信料を払った人だけがメッセージなしで視聴できる場合、メッセージを消去しない状態では「受信できる設備」といえず、NHK受信料が不要ということになるのです。

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ラジオライフ編集部

ラジオライフ編集部三才ブックス
モノ・コトのカラクリを解明する月刊誌『ラジオライフ』は、ディープな情報を追求するアキバ系電脳マガジンです。 ■編集部ブログはこちら→https://www.sansaibooks.co.jp/category/rl

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