ネットの活用法や便利なアプリ、お得な買い物テクニックなど知って得する情報を毎日更新しています。

高速道路をETC専用にするのは簡単ではない理由

いまや高速道路でのETC利用率は94%を超えています。そこで、高速道路はETC専用にしてはどうかという議論が7月から始まりました。しかし、約6%のドライバーはETCを利用していないことも事実です。高速道路をETC専用にすることはそんな簡単なことではない理由を見ていきましょう。


高速道路をETC専用にするのは簡単ではない理由

ETCパーソナルカードのデポジット額

高速道路のETC専用化が議論されたのは、2020年7月2日に開催された国土交通省の委員会「国土幹線道路部会」でのこと。Webサイトに公開された配付資料によると、ETC専用化を検討する理由に「料金所収受員の感染防止」を挙げています。

高速道路がETC専用になると困るのは、過去に支払いトラブルを抱えているなど、クレジットカードを作れないドライバーです。クレジットカードなしでも発行できるETCカードとして「ETCパーソナルカード」も用意されていますが、この使い勝手が悪いのです。

ETCパーソナルカードが利用しづらい理由は、利用金額に応じて積み立てる「デポジット」の金額が高く設定されていること。デポジットは最低2万円からで、月平均の高速道路利用金額の4倍に設定。毎月1回、東京~名古屋を往復するドライバーであれば、6万円のデポジットが必要です。

デビットカードのETC利用は難しい

クレジットカードを作れないドライバーでも、銀行口座さえあればデビットカードなら持つことができます。そこで、デビットカードを元にETCカードを発行するという方法も考えられます。しかし、即時決済が原則のデビットカードとETCの仕組みの相性が悪く難しいのです。

ETCで高速道路を利用する場合、料金所で通行料金の支払いが行われるわけではありません。料金所や本線上に設置されるチェックポイント「フリーフローアンテナ」で、ETC車載器に登録された車種区分とETCカード番号・カード有効期限を確認。後日、その通過情報をもとに通行料金を精算する仕組みです。

後日精算の仕組みを活用しているETC割引サービスが、ETCマイレージやETC平日朝夕割引といった還元型の割引や、ETC高速道路乗り放題プランです。また、首都圏や関西圏に導入されたETC限定の複雑な料金システムも、後日精算でないと実現できなかったといえるでしょう。


ETCパーソナルカードの見直し検討

デビットカードでETCを利用可能にするためには、ETCのシステム自体を作り直す必要があり、実現は非常に難しいといえます。そこで、国土幹線道路部会の配付資料によれば、ETCパーソナルカードのデポジット金額を引き下げる方法を検討するようです。

また、高速道路をETC専用にしても、料金所でのトラブルに備えて係員が必要になるケースも考えられます。実際、4月~5月にかけてNEXCO東日本・首都高速の一部IC・ランプで行われたETC専用化では、非ETC車の進入が2%程度あったとのことです。

さらに「料金所収受員の感染防止」を目指す方法としては、ETC専用化ではなく全国各地で導入が進む無人の料金精算機を増やすことも考えられます。高速道路ETC専用化の議論はまだ始められたばかりのため、今後どういった方向に進むのかは要注目です。

この記事にコメントする

この記事をシェアする



あわせて読みたい記事