日本医薬品製造「ニチイ胃腸薬」成分解説

日本医薬品製造「ニチイ胃腸薬」は、胃酸過多，胸やけ，胃部不快感，胃もたれ，胃重，胸つかえ，げっぷ，吐き気（むかつき，二日酔・悪酔のむかつき，悪心），嘔吐，飲み過ぎ，胃痛，食欲不振，胃部・腹部膨満感，消化不良，胃弱，食べ過ぎのために9種類の有効成分を配合した胃腸薬です。この薬に含まれる各成分の特徴と健康への影響について解説します。

主要有効成分の特徴と健康への影響

センブリ末 (30mg): キク科センブリの全草を乾燥させて粉末にした生薬で、苦味健胃薬として用いられます。食欲不振、胃もたれ、消化不良などの胃腸障害の改善に効果があります。

ゲンチアナ末 (150mg): リンドウ科の植物の根や根茎を乾燥させて粉末にした生薬で、苦味健胃作用を持ちます。この成分は苦味成分が味覚受容体を刺激し、反射的に消化液の分泌を促進させます。食欲不振、胃もたれ、消化不良などの胃腸障害の改善に効果があります。

オウバク末 (300mg): ミカン科の植物の樹皮を乾燥させて粉末にした生薬で、健胃、整腸、抗菌作用を持ちます。この成分はベルベリンなどのアルカロイドが消化管の蠕動運動を改善し、また抗菌作用を示します。胃腸の不調、食欲不振、下痢、消化不良の改善に効果があります。

ケイヒ末 (450mg): シナモンの樹皮を粉末にした生薬で、芳香性健胃作用や発汗作用を持ちます。芳香成分が胃腸の粘膜を刺激して消化液の分泌を促し、また末梢血管を拡張させて発汗を促進します。胃腸の働きを活発にして消化を助け、体を温める作用があります。かぜの初期症状、冷え性、胃腸の不調などに効果があります。

ウイキョウ末 (450mg): セリ科の植物の果実を乾燥させて粉末にした生薬で、健胃、整腸、去痰作用を持ちます。消化不良、食欲不振、腹部膨満感、乳児の疝痛、軽い咳などの改善に効果があります。

ショウキョウ末 (150mg): ショウガの根茎を乾燥させて粉末にした生薬で、健胃作用や体を温める作用を持ちます。この成分はジンゲロールなどの辛味成分が胃腸の血行を促進し、消化液の分泌を促します。また末梢血管を拡張させ、発汗を促進します。胃腸の働きを活発にして消化を助け、体を温める作用があります。冷え症、胃腸の不調、食欲不振などに効果があります。

カンゾウ末 (300mg): 甘草の根を粉末にした生薬で、抗炎症作用や抗アレルギー作用、去痰作用を持ちます。この成分はグリチルリチン酸などの成分が抗炎症作用を示し、また気道の分泌物を薄めることで去痰効果をもたらします。咳やのどの炎症を鎮め、痰の排出を促します。胃粘膜を保護し、胃の不快感を緩和する作用もあります。

ボレイ末 (900mg): カキの貝殻を乾燥させて粉末にした生薬で、制酸作用や収れん作用を持ちます。この成分は炭酸カルシウムを主成分とし、胃酸を中和する作用や、カルシウムイオンによる収れん作用を示します。胃酸過多、胸やけ、過敏性腸症候群などの症状改善に効果があります。

成分の相互作用と総合効果

これらの成分が総合的に作用することで、胃酸過多，胸やけ，胃部不快感，胃もたれ，胃重，胸つかえ，げっぷ，吐き気（むかつき，二日酔・悪酔のむかつき，悪心），嘔吐，飲み過ぎ，胃痛，食欲不振，胃部・腹部膨満感，消化不良，胃弱，食べ過ぎを効果的に緩和します。センブリ末が作用, ゲンチアナ末が作用するなど、複数の作用機序により症状の改善をサポートします。

使用上の注意

この薬の効果を最大限に得ながら副作用のリスクを最小限に抑えるためには、用法・用量を守ることが重要です。用法・用量を守り、アレルギー症状が現れた場合は使用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。

適切な用法

15才以上：1回1包
11才以上15才未満：1回2／3包
8才以上11才未満：1回1／2包
5才以上8才未満：1回1／3包
3才以上5才未満：1回1／4包
1日3回食後に服用して下さい。を目安に使用してください。症状が改善しない場合や副作用が現れた場合は、使用を中止し医療専門家に相談することをお勧めします。