テレビ中継車が本社と無線連絡する「方調」とは
マスコミ無線の主力「VHF帯放送連絡波」は、168MHz帯は「高群」と呼ばれ、携帯基地局側が使用する周波数帯。高群のアンテナは見晴らしの良い高所に建っていて送信出力も10~50Wと強力です。一方の166MHz帯は「低群」と呼ばれ、168MHz帯から2MHz下にある周波数。この周波数を報道ヘリや中継車、手持ちの携帯局が使用します。
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テレビ中継車がFPUのために無線連絡
テレビ局の中継車は、FPU回線を使って伝送することが多く、マイクロ波のFPUはアンテナの方角を正確に合わせる必要があります。この際に無線交信に使われるのも、VHF帯放送連絡波です。
中継車「RBS六甲第2回線、こちらRBS501です。入感ありますか?」
本社「RBS501、こちら六甲第2回線です。感度良好です」
中継車「RBS501です。大淀区香取4丁目18-12付近から波を発報したいと思います。指示をお願いします」
本社「六甲第2回線です。アンテナ向けておりますので、C5のOFDM0.2Wでお願いします。…では、こちらから音階送りますので、方調お願いします」
本社「♪ピーピロピー」
テレビ中継車はアンテナの方角を調整
本社「六甲第2回線です。ピーク取っていただいているようなのでロックして下さい。あとはこちらで微調します」
中継車「了解しました」
このようにテレビ中継車は、本社と無線で連絡をしながらアンテナの方角を調整するのです。この作業は「方調」と呼ばれ、交信内でよく聞こえてきます。
テレビ局によっては音階ではなく、レベル数字の読み上げで方調をします。方調の通話が聞こえれば、どこかで中継が始まることが分かるのですが、無線交信に臨場感はありません。
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ラジオライフ編集部
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