ホンノー薬品「ホンノー打身薬［散剤］」成分解説

ホンノー薬品「ホンノー打身薬［散剤］」は、打撲・骨折・捻挫による内出血及び炎症を消散するのために9種類の有効成分を配合した医薬品です。この薬に含まれる各成分の特徴と健康への影響について解説します。

主要有効成分の特徴と健康への影響

オウバク末 (0.3g): ミカン科の植物の樹皮を乾燥させて粉末にした生薬で、健胃、整腸、抗菌作用を持ちます。この成分はベルベリンなどのアルカロイドが消化管の蠕動運動を改善し、また抗菌作用を示します。胃腸の不調、食欲不振、下痢、消化不良の改善に効果があります。

ダイオウ末 (0.7g): タデ科の植物の根茎を乾燥させて粉末にした生薬で、緩下作用があります。アントラキノン誘導体が大腸を刺激し、蠕動運動を促進して排便を促します。便秘の改善、腸内環境の浄化に効果があります。また、抗炎症作用も持ちます。

カンゾウ末 (0.8g): 甘草の根を粉末にした生薬で、抗炎症作用や抗アレルギー作用、去痰作用を持ちます。この成分はグリチルリチン酸などの成分が抗炎症作用を示し、また気道の分泌物を薄めることで去痰効果をもたらします。咳やのどの炎症を鎮め、痰の排出を促します。胃粘膜を保護し、胃の不快感を緩和する作用もあります。

シャクヤク末 (0.8g): ボタン科の植物の根を乾燥させて粉末にした生薬で、鎮痛、鎮痙、抗炎症作用を持ちます。月経痛、筋肉の痙攣や痛み、頭痛、腹痛などの症状緩和に効果があります。

ソウジュツ末 (0.9g): キク科の植物の根茎を乾燥させて粉末にした生薬で、健胃、利尿、抗炎症作用を持ちます。セスキテルペン類などの成分が消化管や腎臓に作用し、消化液の分泌促進や利尿効果をもたらします。食欲不振、消化不良、むくみ、関節痛などの症状改善に効果があります。

センキュウ末 (1g): セリ科の植物の根茎を乾燥させて粉末にした生薬で、血行促進、鎮痛作用を持ちます。冷え性、月経不順、月経痛、肩こり、頭痛などの改善に効果があります。

ブクリョウ末 (0.8g): サルノコシカケ科の菌類の菌核を乾燥させて粉末にした生薬で、利尿、鎮静作用があります。この成分は水分代謝を促進し、利尿作用を示します。また、中枢神経系に穏やかに作用し、鎮静効果をもたらします。むくみ、不眠、神経過敏、胃腸障害の改善に効果があります。健胃作用や滋養強壮作用も持ちます。

トウキ末 (0.9g): セリ科の植物の根を乾燥させて粉末にした生薬で、血行促進、強壮、鎮痛作用を持ちます。冷え性、月経不順、月経痛、貧血、疲労倦怠感などの改善に効果があります。

成分の相互作用と総合効果

これらの成分が総合的に作用することで、打撲・骨折・捻挫による内出血及び炎症を消散するを効果的に軽減します。オウバク末が作用, ダイオウ末が症状を緩和するなど、複数の作用機序により症状の改善をサポートします。

使用上の注意

この薬の効果を最大限に得ながら副作用のリスクを最小限に抑えるためには、用法・用量を守ることが重要です。特に注意すべき点として、授乳中の人は本剤を服用しないか，本剤を服用する場合は授乳をさけること。

適切な用法

大人1日3回，毎食間，水または白湯にて服用。

［年齢：1回量：1日服用回数］
大人（15歳以上）：1包：3回
7歳以上15歳未満：1／2包：3回
4歳以上7歳未満：1／3包：3回
2歳以上4歳未満：1／6包：3回
2歳以下：1／10包：3回を目安に使用してください。症状が改善しない場合や副作用が現れた場合は、使用を中止し医療専門家に相談することをお勧めします。