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カギ屋は玄関でなくあえて勝手口をチェックする

指先の巧みなツールさばきで、ガッチリと施錠されたカギを開けてしまう「錠前技師」がいわゆるカギ屋です。どのようなカギをどのような工具で対応しているのか、興味は尽きないでしょう。そこで、合カギ製作から解錠まで幅広く対応するカギ店の代表者に、リアルなカギ屋の仕事現場を教えてもらいました。


カギ屋は玄関でなくあえて勝手口をチェックする

カギ屋は古いタイプをピッキングする

当店の場合、玄関のキーをなくしてしまい家に入れなくなって、解錠を依頼してくるお客さんが多いですね。以前であればピッキングで解錠したのですが…。

最近はセキュリティ意識の向上から、対ピッキング性の高いディンプル錠などがほとんどで、解錠には時間を要します。お客さんはすぐにでも家に入りたいわけですから、一戸建てで勝手口があれば、まずはそちらの錠前をチェックします。

ディスクタンブラー錠やピンタンブラー錠といった、古いタイプが使われていることがあり、その場合はこちらをピッキングして解錠。家の中から玄関を開けます。これならお客さんの費用負担も少ないです。


カギ屋はバッテリー式の破錠ドリル

このようにいかない場合は破錠です。「破錠ドリル」という専用のドリルで、カギ穴の内部を破壊します。玄関周りにはコンセントがないことが多いので、回転トルクは弱いのですがバッテリー式の電動ドリルを使用するのです。

バッテリー式は時間は少々かかるものの、メリットもあります。AC100Vの電動ドリルに比べ、トルクの加減がしやすいため、シリンダーを削り過ぎてカギ本体を破損するリスクが少なく、交換部品を最小限に抑えられるのです。

ちなみに、ロータリーディスクタンブラー錠は内部に10枚くらいのディスクがあるため、これを1枚ずつ抜いていくので破錠に30分くらいかかりますが、ディンプル錠はピンで構成されているので10分くらいで破錠できます。対ピッキング性は高くても破錠には弱いのです。

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ラジオライフ編集部

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