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オービスの速度違反が裁判で無罪になったケース

オービスが光ったことに気づき、実際に速度違反を行ったと自覚があるドライバーであれば、取り締まられるのはやむをえないところです。ところが、ごくまれにまったく身に覚えのないスピード違反でオービスに取り締まられるケースがあります。こうしたオービのス速度違反は、裁判で争えば無罪を勝ち取ることも十分可能です。


オービスの速度違反が裁判で無罪になったケース

オービス裁判は警察側の主張を認める

道路脇や道路上部に設置された固定式オービスによる取り締まりは、通過する自動車のスピードを無人で測定。速度違反車を発見すると、ストロボを利用して正面から撮影し、後日撮影したナンバープレート情報をもとにドライバーを呼び出して違反切符を切る…という流れで進みます。

固定式オービスの場合、取り締まる速度違反は一般道であれば30km/h以上、高速道路であれば40km/hオーバーといわれています。このスピードは、違反・事故などの前歴がないドライバーでも一発で免許停止となる違反。オービスは悪質なスピード違反のみが対象となっているわけです。

さらに、オービス裁判における警察やオービス製造メーカー側の言い分では、オービスによるスピード測定は実際の速度より低くなるように設定。赤切符にならない速度違反車を間違えて取り締まらない仕組みになっているとのことです。


オービスが無罪になった理由は人違い

このため、オービス裁判では、ほとんどが警察側の主張が認められています。しかし、警察のオービスによる取り締まりが完璧とはいえないことも事実で、過去にオービスによる取り締まりで無罪判決が出たこともあるのです。2019年11月に福岡高裁が出した無罪判決では、福岡地裁が罰金5万円を命じた有罪判決をくつがえすものでした。

この裁判は、オービスで取り締まられたドライバー側が、撮影された画像は自分ではなく友人である、つまり人違いであると主張したもの。福岡高裁の判決によれば、オービスで撮影された画像が不鮮明で、福岡県警が行った画像鑑定は本人を特定できるほど精度が高いとはいえないというものでした。

また、オービスが撮影した写真と被告人の友人との比較についても行われましたが、こちらを行ったのは警察庁の科警研で、さらに画質が悪い写真で鑑定を実施。そのため、判決では友人が速度違反車を運転していたかどうかも判別できないという結論になったのです。

福岡高裁の判決について、検察官側は上告を断念し、起訴されたドライバーの無罪が確定しました。すなわち、オービスによる速度違反の取り締まりは無罪になることもあるのでした。

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ラジオライフ編集部

ラジオライフ編集部三才ブックス
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