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中身が空っぽのゾンビオービスが増えている理由

「オービス」は路上に設置されたカメラとストロボで、スピード違反を自動的に撮影する装置。ところが、オービスの赤外線ストロボが取り外されていたり、アンテナがなかったり、カメラのケース内が空っぽだったりといった目撃情報が多数、寄せられています。中身が空っぽのゾンビオービスが増えている理由を見ていきましょう。


中身が空っぽのゾンビオービスが増えている理由

オービス製造メーカーが早々に撤退

オービスには、Xバンド(10.525GHz)のレーダー波を使って車速を測定する「レーダー式オービス」と「Hシステム」があります。近年は、道路に埋め込まれたループコイルで測定する「ループコイル式オービス」と「LHシステム」が主流です。

ループコイル式とLHシステムの製造メーカーはおもに東京航空計器。地中に埋設したループコイルでスピードを測定して、路上や路肩に設置されたカメラとストロボで速度違反を自動で撮影する仕組みです。

レーダー式オービスは路上に設置されたレーダー部でスピードを測定します。その奥の路肩や中央分離帯などに設置されたカメラで撮影する仕組みです。ただし、製造メーカーの1つである旧松下通信工業は早々に撤退。このため、LHシステムへの置換が進んでいます。

Hシステムのオービスは、はんぺん型アンテナの両脇に赤外線ストロボとCCDカメラがワンセットで並んでいるのが特徴。一部には、CCDカメラの脇に車の接近を感知する装置が設置されているタイプもあります。


ゾンビオービスはんぺん型でよく見る

Hシステムの製造メーカーは三菱電機ですが、こちらも2008年にオービス部門が撤退。現在はメンテナンスと裁判関係をサポートしているのみです。

このように、オービスは製造メーカーが撤退しているタイプもあり、路上に設置されているオービスには動作していないものが存在します。とくに、はんぺん型アンテナのHシステムのオービスでよく見られるのです。

実際、Hシステムの赤外線ストロボが取り外されていたり、中央のはんぺん型アンテナがなかったり、カメラのケース内が空っぽだったりといった目撃情報が多数、寄せられています。

中には、路上にカメラとストロボ、アンテナが並んでいるものの、支柱に設置されているはずの制御部がないものもあるようです。ただし、スピードの出し過ぎは危険。制限速度を守って安全運転を心がけましょう。

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ラジオライフ編集部

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