B-CASカード使い回しはじつは規約違反だった?
4K放送が本格スタートしてからほぼ6年がたち、現在売られる多くのテレビは4K対応となり、ACASチップを内蔵するようになりました。しかし、B-CASカード搭載モデルの人気も根強くあり、理由のひとつが物理的にカードの使い回しが可能なことにあります。とはいえ、B-CASカードの使い回しはじつは規約違反なのでした。
B-CASカード使い回しで有料チャンネル
BS放送や110度CSの受信には、B-CAS・ACASいずれかの仕組みに対応したテレビなどが必要です。このうち、B-CASを利用する機器の場合、購入した際に同梱されるB-CASカードをスロットに差さないと放送の視聴ができません。一方、ACAS対応の機種に関しては、ACASチップが内蔵されているためそのまま視聴可能です。
B-CASとACASを比較した場合、カードを必要としないぶんACASの方がお手軽と思われます。しかし、いまだにB-CAS対応の機器を愛用する人も多数。その理由のひとつがB-CASであればカードを抜き差しして他のテレビなどで使い回しできることです。
無料チャンネルを視聴する限り、B-CASカードを抜き差しするメリットはありません。しかし、有料チャンネルの場合は視聴契約はB-CASカードと紐付けて行うため、例えばリビングに設置したテレビのB-CASカードで視聴契約した場合、寝室のテレビでは視聴することができないのです。
B-CASカード使い回しが規約違反になる
一方、視聴契約はB-CASカード単位で行われるため、契約したB-CASカードを使い回すことにより、複数の機器で有料チャンネルを楽しむことができるのです。このテクニックは、有料チャンネルを契約する視聴者の間ではよく知られたものでした。
しかし、じつは2021年4月にB-CASの規約が改正され「カードが同梱されていた受信機器に常時装着した状態で使用できます」という文言が追加されたため、現在はB-CASカードの抜き差しを行って使い回すことが規約違反となったのです。
なお、一般家庭の場合、NHKについては「世帯」ごとに受信契約を結ぶため、1世帯で複数テレビなどを所有する場合も1契約で済み、B-CASカードの使い回しはもともとあまり意味がありません。ただし、NHKのBS放送を視聴する場合は、使用機器のB-CASカードごとにメッセージ消去手続きをNHKに依頼することが必要です。
ラジオライフ編集部
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