航空管制運航情報官の航空無線は情報の提供のみ
羽田空港などの大空港はたくさんの周波数が使われていますが、離発着回数が少ない地方空港はどうなっているのでしょう。例えば、熊本空港にはクリアランスデリバリーが存在せず、管制承認伝達はGNDが行います。また、岡山空港にはGNDもないため、管制承認伝達と地上管制を合わせて、TWRが担当しているのです。
航空管制運航情報官と管制官との違い
このように地方空港では、割当てのない管制席の役割を、次の管制席が代行するケースがあります。この場合、多くの周波数を使用しないため、周波数の変更に追われることなく受信できます。
空港の展望デッキから、航空機を見ながら受信する場合は、TWRとGNDが航空機の動きと交信内容が一致するのでオススメです。管制席の少ない地方空港だと受信しやすいでしょう。
最初から、空港の割当て周波数をすべて入れたバンクをスキャンするよりも、まず1つの周波数をじっくりと聞いてみる、または1機の航空機の動きに合わせて周波数を変えていくのが、エアーバンドをより早く理解するコツです。
トラフィックの少ない空港にはTWRすらないところがあり、その代わりにレディオ(RDO/飛行場対空援助業務)が置かれています。レディオ空港は、管制官ではなく航空管制運航情報官(以下、運情官)が担当です。管制官と運情官の違いは、運情官は指示ができず情報提供のみという点です。
航空管制運航情報官はアドバイス伝達
管制官のいるTWRでは、離陸時には「Cleared for takeoff」と指示していましたが、航空管制運航情報官のRDOでは「Runway is clear」となり、滑走路に障害はないという情報をパイロットに伝達するフレーズになっています。
また、駐機場を出る際、パイロットはGNDに対してプッシュバックを要求していましたが、RDOでは「Commence pushback」というように、パイロットが開始を宣言する方式です。
他の航空機の支障になりそうな場合など、安全運航に関することについては、航空管制運航情報官から「Radio advice」という前置きをしてから、航空機に対して必要な措置をアドバイスとして伝えます。管制官が行う権限を持つ指示ではないのです。
ラジオライフ編集部
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