交信ごと使用周波数が変わっていくのがMCA方式
MCA(エムシーエー)方式のMCAは略称で、正式名称は「Multi Channel Access(マルチ・チャンネル・アクセス)」になります。MCA方式の無線は、聞ける対象が少なくなっていますが、そのシステムは興味深いものがあります。通話ごとに周波数が変わっていくMCA方式について、詳しく見ていきましょう。

MCA方式は使用周波数が固定されない
おもしろ無線の多くは、無線局ごとに周波数が割当てられているので、使用する周波数が受信のたびに変わることはありません。147.90MHzで聞こえてきた鉄道無線は、次も147.90MHzで聞こえてきます。
ところが、複数の使用者が同じ周波数帯を共同で使うMCA方式は、通話ごとに周波数が使用できる割当ての範囲内で変わるのです。MCA無線は周波数が固定されません。
A社がMCA無線を使い始めると、制御信号が中継局にアクセスして、割当てられた周波数帯の中から、その時点で空いているチャンネル(周波数)を自動で探します。この周波数でA社の無線局とつないでくれるのです。
MCA方式は空きチャンネルを自動選択
同様にB社がMCA無線を使うと、空いているチャンネルを探し出してB社の無線局とつながります。各社はグループIDで識別されているので、他社とつながることはありません。
自動で選ばれるチャンネルは周波数の空き具合に左右されるので、毎回変わります。A社が常に同じ周波数を使うとは限らないのです。
なので、次回のA社の交信がどの周波数で行われるかは分かりません。交信ごとに使用する周波数が変わっていくのが、MCA方式の最大の特徴なのです。

ラジオライフ編集部

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