「SIT」「SAT」は同じ特殊部隊でも任務が大違い
警察の特殊部隊には「SIT」と「SAT」があります。刑事部に所属するのがSITで、警備部に所属するのがSAT。このため、その任務は大きく違っています。SITは人質の身の安全が重要ですが、SATは犯罪組織の制圧が任務です。同じ警察の特殊部隊でもSATのほうが、高性能の銃器を装備しているのでした。
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人質の救出を目的とした特殊部隊
警察の特殊部隊「SIT」の正式名称は「刑事部捜査一課特殊犯捜査係」で、各警察本部の刑事部に設けられた捜査一課の一部署です。主な任務は誘拐事件などの捜査と人質救出になります。
SITの名称は各警察本部によって違う場合があり、大阪府警では「MAAT(マート)」と呼ばれています。警察の特殊部隊というと銃撃戦もいとわない強行突入のイメージがありますが、SITの目的はあくまでも人質の安全と救出、そして犯人の逮捕です。
それゆえ、通信機器を駆使して犯人の情報を仕入れつつ、交渉・説得するという役目が重要となります。その説得の任務を専門にするのがネゴシエイターという交渉役の存在。捜査員の中から選抜された警察官たちが警察大学校で海外の交渉術や心理学を学び、そのテクニックを身に付けているといわれています。
高性能の銃器を装備した特殊部隊
SITと混同されやすい警察の特殊部隊が「SAT」です。SATとSITは似ているように思われますが、決定的な違いがあります。SATはテロリストなどのプロの犯罪集団や犯罪組織を相手に立ち向かうことが任務です。
SATは警備部の実行部隊であるため捜査などは行わず、場合によっては説得や交渉を省いた犯人の射殺も可能。SITは犯人の身柄確保が優先ですが、SATは現場の危機的状況を、狙撃などで排除することを大前提としています。
そのため、SATは短機関銃や狙撃用ライフルといった高性能の銃器を装備し、防弾ヘルメットや防弾ベストなどの防具類も充実。SITにとって突入と狙撃は最終手段ですが、SATは最初から火力による犯人とその組織の制圧と殲滅が目的といえるのです。
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ラジオライフ編集部
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