高速道路を走る覆面パトカー内で交わされる会話
一定の時間、2人の警察官が密室と化した車内で過ごす覆面パトカーの乗務。階級の違い、先輩と後輩、同じ警察官でも相手と合う/合わないが出てくるのは当然のこと。じつはパトカーの車内では密かに事件が起こっているのでした。元警察官に聞いた、高速道路を走る覆面パトカーで交わされている会話を紹介しましょう。

高速道路の覆面パトカーは身を潜める
高速道路を走る覆面パトカーは「第1通行帯を大型トラックの前で身を潜めて走っています。前を見ながらも、追い上げてくる違反車がいないか後方警戒。第2通行帯を走っているクルマも携帯電話を使っていないかとか、チェックしているのでムダ口は少ない」といいます。
ただし、新人が入ってくると「ベテランがハンドルを握りながら、いろいろ教えます。取り締まりの現場というのはケースバイケース。なので、いろいろ見せて取り締まり方を覚えさせます」とのことです。
とはいえ、頃合いを見て覆面パトカーのハンドルを新人隊員に握らせると「まぁ、いろいろやってくれます」と話します。それは、高速道路での覆面パトカーの取り締まり手法とも関係します。
高速道路の覆面パトカーすぐ追尾せず
「高速道路で覆面パトカーは速度違反車を見つけても、すぐに車線変更をして追い上げていくと気づかれますから、間合いをとってから車線を変更して追尾します。でも、こっちは80km/hで走っていたわけですから、150km/hで走っている違反車に追いつくためには、相手以上のスピードを出さないと追いつけない」わけです。
そうなると事故をおこすこともあります。「覆面パトカーなら赤灯を下げれば一般車ですが、黒白パトカーが事故っていると目立ってしょうがない。レッカー車が来てカバーをかけるまではさらし者です」と話していました。
「高速隊や交機は男所帯なんで女性の話も尽きません。女性ドライバーを捕まえた後は、キップで年齢を確認して『○○ちゃんは、見た目よりも年いってんな』とか話す」といいます。「乗務中はピリピリしていますが、高速道路の分駐に戻れば男子校野球部の部室」というのが、覆面パトカーで警察官が交わしている会話なのです。

ラジオライフ編集部

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