職務質問の「身分照会」自分の容疑を知る裏ワザ
職務質問の際に無線で行われる「身分照会」では、犯罪歴や自動車運転免許の有無など、個人に関する情報が伝えられます。その際、職務質問の対象者に内容が分からないようにと使われているのが数字などの通話コードです。すなわち、通話コードの意味を知っていれば、職務質問でどんな容疑がかけられているのか分かるのでした。
職務質問で対象者の身分を照会する
職務質問で無線による身分照会を行うのは、主に自転車で巡回している警察官です。というのも、パトカーにはPATシステムが搭載されているため、身分照会はデータ通信で行われます。音声通話による照会は行われません。
実際に職務質問で身分照会が行われる場合、次のような通話が交わされます。例えば警察官による「免確(めんかく)による男、総合(そうごう)1本願います」という無線通話です。「免確」とは運転免許証による氏名確認を意味します。
ここで使用されている照会内容の略号は「総合」です。総合は、犯罪歴や指名手配などをまとめて照会することを意味します。そして、このあと警察官は職務質問対象者の、氏名や生年月日などを照会センターに伝えるわけです。
職務質問の身分照会で使われるコード
しばらくすると、警察官に「対象者付近におりますか? なお、A号ヒット、送ってよろしいか?」といった具合に照会センターから連絡が入ります。「A号ヒット」とは犯罪経歴ありという意味の通話コードです。
A号のほか、B号は指名手配、C号は盗品、M号は家出人手配、Z号は暴力団員という意味。このほかの略号には、L1号が運転免許、L2号が違反・事故歴、S1号が少年非行歴、S2号が暴走族などがあります。
照会センターからはさらに詳しい内容が「平成20年7月10日、08(ぜろはち)で神田にて現逮(げんたい)」と送られるのです。「08」は犯罪の種類の通話コードで、覚せい剤このこと。「現逮」は現行犯逮捕の略です。
犯罪の種類の通話コードは「00」が該当なし、「01」が殺人、「02」が強盗、「03」が強姦、「04」が窃盗、「05」が公務執行妨害、「06」が暴行、「07」が銃刀法違反、「09」が凶器準備集合罪、「10」が放火です。
ラジオライフ編集部
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