NHK受信料の学生一人暮らしで全額免除になる可能性

4月から地元を出て首都圏や関西圏などの大学へ進学し、一人暮らしを始めたという学生も多いでしょう。一人暮らしを始めると、引っ越しのタイミングを知っているかのように学生一人暮らしの家に訪れるのが、受信契約をとりにくるNHK集金人です。じつは一人暮らしをする学生の場合、条件さえ揃えばNHK受信料が全額免除になる可能性が高いのです。

NHK受信料が学生一人暮らしで全額免除になる奨学金受給

NHK受信契約には、契約を結ぶと支払うことになる受信料を定める一方で、「免除基準に該当する放送受信契約については、申請により、放送受信料を免除する」という規定があります。このNHK受信料の免除基準については、受信契約本文とは別に用意されている「日本放送協会放送受信料免除基準」という文書に記載されています。

一般家庭の場合、NHK受信料が全額免除になるのは「公的扶助受給者」「市町村税非課税の障害者」「社会福祉施設入居者」「奨学金受給対象等の別住居の学生」となっています。実家を離れて大学や専門学校に通う学生一人暮らしで奨学金を受けている場合はNHK受信料の全額免除を受けやすいのです。

ここで「奨学金受給対象等」となっているのは、経済的理由が選考基準になっている奨学金受給者のほか、授業料免除を受けている、実家が市町村民税非課税である、実家が公的扶助を受けているといった学生一人暮らしもNHK受信料の全額免除の対象。また、実家から仕送りを受けていない場合、奨学金や授業料免除を受けている学生一人暮らしはNHK受信料の全額免除対象です。

NHK受信料の学生一人暮らしの全額免除に受信契約

数ある奨学金のうち、もっとも規模が大きい日本学生支援機構の奨学金は、2022年度の場合、無利子で借りる第一種奨学金を受ける所得基準は世帯年収が992万円以下（自宅外から大学へ通うケース）。このため、実家を離れ大学へ通う人の学生一人暮らしの多くは、日本学生支援機構の奨学金を無利子で借りることで、NHK受信料が全額免除になるのです。

ただし、学生一人暮らしでNHK受信料の全額免除を受けるためには、いったんNHKと受信契約を結んだうえで、あらためて受信料免除手続きを行うことになります。日本学生支援機構の奨学金を受給している場合、学生一人暮らしのNHK受信料免除手続きはWeb上から行え、学生証とスカラネット・パーソナルの画像キャプチャーを用意したうえで手続きを行います。

また、実家が市町村民税非課税の条件で学生一人暮らしのNHK受信料の全額免除を受ける場合、実家がNHK受信契約をすでに結んでいる必要があります。こちらの学生一人暮らしのNHK手続きは郵送のみで、Web上またはNHKふれあいセンターに電話連絡したうえで、受信料免除申請用の書類を郵送してもらうことになります。