NHK受信料で「割増金」を請求されるケースは?
NHK受信料について、去年から大きな話題となっているのが法律を改正してNHK契約を結ばない人からNHKが受信料の「割増金」をとれるようにするということです。実は、NHK受信料の割増金自体は今も存在しますが、法律が変わることでその範囲が大幅に広がるだけでなく、割増金の割合も非常に高く設定される可能性があるのです。

NHK受信料の割増金は支払いの不正
NHK受信料は、NHK受信契約の内容を細かく定めた「日本放送協会放送受信規約」に記載されています。現在のNHK受信料は、地上波テレビのみ視聴する「地上契約」が年1万3650円、BS放送を含む「衛星契約」が年2万4185円です(口座振替・クレジットカードによる12ヶ月前払いの場合)。
さらに、日本放送協会放送受信規約には、NHKと受信契約を結びながら支払いに不正があった場合、支払いを逃れた受信料に加えてその2倍の割増金を支払うという規定もあります。つまり、NHKに対して通常の3倍にあたる受信料を支払うことになるのです。
ただし、この規定が適用されるのは嘘をついてNHK受信料免除を受けるなど、NHKと受信契約を結んだ上で受信料を不正に逃れたケースのみです。例えば、NHKと受信契約を結びながら受信料を滞納している場合は、割増金ではなく延滞利息が適用され、こちらの利率は年12%です。
NHK受信料の割増金を契約逃れに適用
一方、現在開催中の国会で審議されている放送法改正案は、これまでは法律上はとくに規定がなかったNHK受信契約の内容について、より具体的に定める内容となっています。さらに、受信契約に盛り込む項目として、割増金の規定が挙げられているのです。
放送法改正案で割増金の対象となるのは、NHK受信料を不正に逃れたケースに加え、NHK受信契約を結ぶ必要があるのに申し込まなかった場合も追加されています。例えば「民放のテレビ放送は見るけれどNHKは見ない」といった理由でNHK受信契約を拒否し続けると、NHK受信料の割増金の対象になってしまうのです。
とはいえ、NHK受信料の割増金がどの程度の割合になるかについては、放送法改正案には「総務省令で定める倍数」との記載しかありません。現在、放送法改正案を審議中の国会でも、割増金の割合についての議論がありましたが、NHKや総務省は「今後、議論を進める」と答えるにとどまっています。
なお、放送法改正案については衆議院で2022年4月21日に可決され、現在は参議院で審議が続けられています。仮に参議院で放送法改正案が否決された場合も、出席議員の2/3以上で衆議院が再可決することで法案は成立するため、放送法改正案が可決・成立する見通しは高いでしょう。
ラジオライフ編集部
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