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予算削減が続くNHKで逆に増額された支出とは?

年間予算が7000億円近くにのぼるNHKは、高い受信料を徴収する一方でコスト意識が低いのではないかと批判を受けることも少なくありません。そのためか、2022年度のNHK予算は前年に比べて減ることになりました。とはいえ、予算案を細かく見ていくと予算が増えている支出もあり、それが地上波テレビにかかる費用なのです。


予算削減が続くNHKで逆に増額された支出とは?


NHK予算で2022年度は6890億円の支出

NHKの年間予算は、2019年度まで毎年増加を続けて来ました。これには、NHK受信料の支払い率が年々アップすることで、NHKが使うことができる費用が増え続けたためです。しかし、NHKが予算を増やし続けることには批判も多く、予算を削減し受信料を引き下げるよう政府からも求められてきました。

そのため、2022年度のNHK予算は2021年度の7130億円から240億円減の6890億円となりました。しかし、NHK全体として予算削減が行われる一方で、予算が増やされたジャンルもあり、それが地上波テレビ放送にかかる費用です。

NHKは、テレビ・ラジオ放送にかかる費用について、各チャンネルごと(ラジオは「音声放送」としてまとめて集計)の予算案を公表しています。このうち、衛星放送の4チャンネルに関して2022年度は軒並み予算が減額となり、ラジオはほぼ前年並みです。


NHK予算で2022年度に増額した支出

これに対し、地上波テレビについては、総合・EテレともにNHKは予算を増額。その背景には、NHKに対し予算削減と合わせ、地域情報の強化を求める声が大きいことがあります。最近では、地方放送局制作の番組が全国放送されるケースが増えるほか、「ニュース きん5時」のように大阪放送局から全国向けに生放送されるニュース番組も登場しています。

一方で、NHKの強みとされる報道取材については2022年度予算は2021年度より減額となりました。NHKの説明によると、全国的に大がかりに取材が行われる衆議院総選挙が2021年度にあり、その分のコストが2022年度は減っているとのことです。

なお、NHKが最近力を入れている「NHKプラス」などのネット番組配信業務については、NHK自身が定めた実施基準に従い年間200億円以下で運営されることになっています。2022年度のインターネット配信業務にかかる費用は、国際放送「NHK WORLD」を含め約190億円です。

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ラジオライフ編集部

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