データ復旧ソフトでファイル名はなぜ文字化け?
Windowsでは、削除してしまったファイルも、条件次第では「データ復旧ソフト」で取り戻せる可能性があります。また、ファイルシステムによっても「消去された」と判断される仕組みが異なり、復旧の可否にも大きく影響します。データ復旧後のファイル名が文字化けしてしまう理由を見ていきましょう。

データ復旧ソフトで文字化けする理由
「FAT32」の場合、削除前のデータ(例:ABCDE)は「41 42 43 44 45…」と記録されています。そして、削除後のデータは「E5 42 43 44 45…」に書き換えられるのです。
ファイル名の先頭バイト(41=A)がE5に書き換えられ、OS上は「存在しない」と判断されるのです。先頭がE5になることで、ファイル自体は非表示になります。
データ本体はそのまま残っているわけです。ただし、元の1文字目(ここではA)は失われるため、復旧後のファイル名は「?BCDE」のように文字化けする可能性があります。
データ復旧ソフトの文字化けが少ない
「NTFS」の場合、ファイルのメタデータは「MFT(Master File Table)」に格納され、各ファイルに存在状態を示すflagsフィールドのフラグで、ファイルの状態を示しています。
flagsフィールドのフラグの意味は「0x01」がファイルが存在する状態、「0x00」が削除された状態(データが残っていてもOS上では「ない」扱い)となります。
このように、NTFSではファイル名を含む情報はMFT内で管理されており、FAT32のように先頭バイトが書き換えられることはありません。そのため、復旧時にファイル名が文字化けすることも少ないわけです。(文/pusai)
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ラジオライフ編集部
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