料金所手前で行き先を決める必要のあるICとは?
高速道路のICは、料金所ゲートを通過後に上りや下りの方面を選ぶ構造になっているところが大半です。ところが、ICの料金所手前で行き先を選ばなければならない構造のICが今年1月に登場。料金所手前でうっかりしていると、逆方向に走ることになってしまいます。じつは、このような構造になったのには理由があったのです。
大蔵谷ICに料金所が新たに設置された
通常のICと異なり、入口料金所の手前で行く方面を選択しなればならないように改修されたのは、第二神明道路の大蔵谷ICです。それまでは、高速道路内へ入ってから神戸方面・姫路方面を選ぶことができましたが、2022年1月24日より入口料金所を通過する前に、行き先方面のレーンへ入らなくてはならない構造へと切り替わりました。
大蔵谷ICは、これまで関西地区に残っていた数少ない料金所が設置されていないICでした。兵庫県神戸市西部と明石市を結ぶ第二神明道路は、全線開通が1970年と古いものの、当時から沿道の都市化が進んでおりICへの料金所設置が難しかったため、長年、本線料金所で通行料金を徴収する方式がとられていました。
その後、一部のICには入口または出口に料金所が設置されたものの、大蔵谷・伊川谷・玉津の各ICにはこれまで料金所がなく、大蔵谷IC~玉津IC・伊川谷IC~玉津ICは通行料金の設定自体はあるものの、実質無料走行が可能でした。ちなみに、伊川谷ICは玉津IC方面の出入口しかなく、大蔵谷IC~伊川谷ICの利用はできません。
大蔵谷ICは姫路方面だけ料金所を設置
そこで、NEXCO西日本では料金所のない3つのICへの料金所設置を進めており、まず大蔵谷ICの料金所が完成。2022年2月14日から運用が開始されます。それに先がけ、大蔵谷ICは1月24日より料金所進入前に車線変更を終わらせないといけないという珍しい構造へ変更されました。
大蔵谷ICがこのように構造変更された理由は、料金所スペースが限られることと、現金車の通行料金徴収方法に関係があります。大蔵谷ICに新設された料金所は、姫路方面のみ料金所が用意され、神戸方面はETC用のフリーフローアンテナのみ設置されています。
大蔵谷ICから姫路方面に向かう場合、現金車は出口料金所のない玉津ICまでの通行料金を支払い、明石西IC・大久保ICまで走行する場合は出口料金所で残り通行料金を精算します。一方、神戸方面へ向かう場合は各出口ICまたは須磨本線料金所で、玉津ICから走行したとみなし通行料金を支払う仕組みです。
ラジオライフ編集部
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