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アクアライン開通当初のETCなしのバカ高い料金

「東京湾アクアライン」はいまや首都圏では屈指の渋滞路線です。とくに休日の渋滞は激しく、全線にわたり渋滞が続くことも…。しかし、東京湾アクアラインが開通した当初は利用者が少なく、無駄な高速道路の象徴的存在でした。それを渋滞の名所に変貌させたきっかけが、高速料金を安くするETC割引だったのです。


アクアライン開通当初のバカ高い料金はいくら?


アクアライン開通当初は普通車4000円

神奈川県川崎市と千葉県木更津市を結ぶ「東京湾アクアライン」は、1997年12月に開通後しばらくの間は、無駄な高速道路の筆頭的存在でした。というのも、開通当初の通行料金が普通車4000円と高く、利用車数が1日1万台以下と低迷を続けていたためです。

東京湾アクアラインの通行料金が高額に設定されたのは、海底トンネル・長大橋の組み合わせで建設コストが高かったためですが、今度は利用者が少ないことが問題になりました。そこで、数回の料金改定を経てETC車を2320円まで割り引く料金改定も行われましたが、それでも交通量は1日1万台をわずかに超える程度でした。

この状況が一変するのは2009年で、ETC限定で通行料金を普通車800円に値下げされたことが要因です。ちなみに、ETCではなく現金で走行した場合の通行料金は普通車3140円といまだに高額なため、東京湾アクアラインはETCなしでは大損する路線といえます。


アクアラインにETC時間帯別料金を導入

ETC割引で通行料金が普通車800円になったことで、東京湾アクアラインの通行量は年々増え、土日祝日には渋滞が目立つようになりました。これは、東京都・神奈川県方面から千葉県を訪れるレジャー客が東京湾アクアラインへ集中するためで、とくに夕方の上り線で渋滞が多発しています。

とはいえ、東京湾アクアラインの渋滞は通行量の増加だけが原因ではありません。上り線の場合、木更津方面からアクアブリッジを通過後、急坂で海底を貫くアクアトンネルまで一気に下り、さらに海底を通過後は高架上にある浮島JCTまで一気に登ります。この登り坂で減速する自動車が多く、渋滞が発生しやすいのです。

そのため、アクアライン上り線には、渋滞対策としてトンネルから浮島JCTへ登る部分の路側帯に「ペースメーカーライト」というLEDライトを設置。このライトは、自動車に車速を知らせるために点滅するもので、通常時は80km/h、混雑がはじまると50km/hでライトが流れて見えるように点滅するものです。

ペースメーカーライトを点滅させることで、ドライバーが減速していることにことに気づきやすくなり、結果として渋滞を減らすことにつながっています。加えて、アクアラインでは2023年7月からETC時間帯別料金という混雑緩和のための社会実験を実施中です。

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ラジオライフ編集部

ラジオライフ編集部三才ブックス
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