ETCゲート設置は1レーン5千万円以上もかかる?
NEXCO3社をはじめとする高速道路ではETCの整備が進み、機材トラブルがない限りすべてのICでETCが使えます。その一方で、地方の有料道路ではETCが使えない路線も多く存在。ETCを導入しない理由としてETCの設置費用が高いことがよく挙げられます。実際のところ、ETC機器を1レーン設置するための費用はどれぐらいなのでしょう。
ETCゲート設置にカメラやセンサー類
高速道路のETCは、料金所にあるETCゲートと自動車側に設置したETC車載器で無線通信を行うことで、走行経路と自動車の車種を確認のうえ、後日ETCカードの持ち主へ通行料金の請求が行われる仕組みです。また、最近では高速道路の本線上に設けた「フリーフローアンテナ」の通過情報も通行料金判定に活用されています。
ETCゲートには無線通信装置だけでなく、料金判定に必要な情報を得るためのさまざまなカメラやセンサーを設置。ナンバープレートの撮影、さらには車軸数、車体の長さなどもセンサーでチェックするため、普通車でセットアップしたETC車載器を大型車に取り付けるといった不正走行はその場で見破られてしまうのです。
また、ETCゲートでの無線通信は二度行われ、一度目の通信でETCゲート側は自動車のETC車載器やETCカード情報を読み取ったうえで、ETC車載器側に走行情報を送信。ETC車載器は送られてきた情報をETCカードへ書き込み、2度目の通信で再チェックのうえ正常であればETCゲートのバーが開くという流れになっています。
ETCゲート設置は1レーンで5788万円
さらに、ETCカードへの書き込みエラーが発生した場合に備え、ETCゲートには一旦停止して再確認するシステムも用意されています。そのため、ETCゲートには一度目の通信用、二度目の通信用、さらにはエラー時用という3種類の通信アンテナが設置されているのです。
このような仕組みでETCレーンが作られているおかげで、自動車は料金所をノンストップで通過できるものの、その分価格も高くなってしまいます。地方の有料道路でのETC化が進まない大きな理由も、この高い設置費用にあるといわれています。
それでは、実際のところETCレーンを設置するためのコストはどれぐらいなのでしょう。2018年にETCレーンを1レーン整備した諫早ICの場合、NEXCO西日本にある入札情報からETCレーン設置費用を計算すると約5788万円。確かに1レーン5千万円を超えるとなると、通行量の少ない地方路線ではETCの設置は厳しいといえそうです。
ラジオライフ編集部
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