FT-60の18年という超ロングセラーの秘訣は何?
八重洲無線「FT-60」の発売は2004年8月。当時の社名はバーテックス スタンダードでした。地味な2バンド無線機ですが、18年というロングセラーの秘訣は何でしょうか。実勢価格が2万円強と安価でありながら、受信機並みの多機能を搭載。アナログ無線機らしいシンプルな構造に、5W送信のフルスペックモデルです。
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FT-60は緊急連絡用として最適モデル
FT-60の超ロングセラーの秘訣は、アマチュア無線機に求められるもう一つの存在意義、緊急連絡用として最適なモデルだからです。それを端的に表しているのがバッテリーの作動時間。なんと43時間にも達します。
八重洲無線は登山へのFT-60の携行を推奨するほどです。こういった方面での需要も少なくないことから、ロングセラーにつながっているのかもしれません。
受信マニアからは、ラジオ放送の受信機能を切り捨てるなど、質実剛健な受信性能が長く支持されています。発売以来、FT-60は無線機ながら、安定した受信感度を得られる点が評価されてきました。
FT-60のVHF帯エアーバンドは実用レベル
ただし、これはFMモードのおもしろ無線バンドでの話。エアーバンド受信に活用する場合、ネックとなるのが、260~320MHzにおける大幅な感度低下です。ちょうどアッテネータを効かせたような数値になります。
FT-60は中距離受信では実用レベルには届いていませんが、八重洲無線のハンディ機の中では、最も優れた感度です。基地の直近であれば、受信可能なレベルにはなるでしょう。対して、VHF帯エアーバンドは音声交信の周波数が始まる118MHzでもたつくものの、実用レベルに達しており、ハイバンドは高感度です。
FT-60が、第一線の現行商品であり続ける理由は、どのような状況にでも対応できる、使い勝手の良い“有能なサブ機”に徹しているところにあるのでしょう。実勢価格は21,000円です。
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ラジオライフ編集部
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