イギリスBBC World Serviceがリストラで弱体化
イギリス「BBC」は2022年11月で放送開始100年を迎えましたが、世界に冠たる存在であった海外放送「BBC World Service」は、このところ元気がありません。ウクライナ戦争勃発でウクライナ・ロシア向け短波放送を強化しましたが、英語放送のみでした。そして、約400人の人員削減を伴うリストラ計画を発表したのです。

BBC World Serviceがリストラ計画発表
母体の「BBC」は受信料収入が減少している上に、保守党政府が受信料制度の廃止を検討し始めたことを受け、2022年5月には国内向け放送の削減など大幅なリストラ策を発表しました。それを受けて「BBC World Service」も、約400人の人員削減を伴うリストラ計画を発表したのです。
それによると現在、短波で放送されているアラビア語、ペルシャ語、ウズベク語、ベンガル語の放送を廃止。既にインターネット放送になっている中国語やインドネシア語放送などは番組制作を止めて、文字情報提供のみに変更されます。
朝鮮語とタイ語は、制作拠点をロンドンから現地に移して、経費削減を図ることに。短波放送が残るのは、アジアとアフリカの紛争地域向けに絞られる予定です。
BBC World Serviceのネットサービス
さっそく、2023年1月いっぱいでアラビア語放送が廃止されることが発表されています。定評ある英語放送は当面は継続されますが、短波放送の時間を削減してポッドキャストを増やす方針です。
ネットへの移行が目立ちますが、ネットを活用したサービスも始まっています。「BBC」は直接QSLカードを発行していませんでしたが、2022年6月よりeQSLカードが即時自動発行されるシステムが導入されました。
「BBC World Service」のeQSL発行システムを見ると、MP3またはWAV形式の録音ファイルの貼付欄もあります。SUBMITボタンの押下で即座にeQSLを発行する仕組みです。
なお、日本で聞きやすい、夜の東アジア向け英語放送(シンガポール中継)のB22スケジュールは19:00~20:00が6195/9580/11735/11945kHz、20:00~21:00が6195/9580/11945kHz、21:00~22:00が11850kHzとなっています。

ラジオライフ編集部

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