無線通信が電話と違うのは相手以外に伝わること
私たちの生活に無くてはならないスマホ。いつでもどこでも、ネットにつながって必要な情報が得られるのは、スマホが「電波」によって常に高速通信をしているからです。とはいっても、普段の生活では電波の存在を気にすることはないでしょう。電波は空気と同じように目には見えませんが、通信には欠かせない存在なのです。
無線通信は無線機を持つ人に伝わる
電波は空気中を無数に飛び交っています。そんな無数の電波は多種多様な通信を行っています。誰かが、何らかの目的をもって電波を発射しているのです(電波を出すことを発射という)。
現在、飛び交っている電波の圧倒的大多数はデータ通信といわれていますが、その中の一部に昔ながらの音声通信があります。この音声通信の電波をキャッチして、聞いてしまおうというのが「受信」です。
音声通信の電波は電話のように、誰かが誰かに用件を伝えるために使われますが、いわゆる「無線通信」が電話と違うのは特定の相手だけではなく、無線機を持ってる同じ組織の人たちにも一斉に伝えられることです。
無線通信には一斉通達できる同報性
例えば、イベントを警備しているガードマン。会場の内外に多数配備されているので、ガードマン全員がイベントの進行状況やトラブルの発生を即座に知ることはできません。
無線機を使った無線通信であれば、警備本部からの一斉通達がすべてのガードマンへ同時に届きます。電話のように1人1人のガードマンに内容を伝える必要はありません。グループチャットのように、一斉通達できる同報性が無線通信のメリットなのです。
広い会場内にいるガードマン全員に電波を届けるためには、アンテナから全周(360°)に発射します。この四方八方に飛んで行く電波を無関係な人がキャッチして、通信の内容を聞く行為が「傍受(ぼうじゅ)」です。
ラジオライフ編集部
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