可搬式オービスは1台で複数車線を速度計測可能
これまでオービスによる速度違反取り締まりは設置場所が固定されていたため、だいたいの位置を把握していれば対処できました。しかし、いま全国各地で配備が進んでいる「可搬式オービス」は、持ち運んでどこでも取り締まりができるため神出鬼没。しかも、可搬式オービス1台で複数車線を取り締まるので、危険度がアップしています。
可搬式オービスLSM-310はレーザー式
全国の警察で導入されている「可搬式オービス」は、大きく2種類あります。一方は速度測定にレーザーを用いるのに対し、もう一方は従来からあるレーダー式です。
レーザー式の可搬式オービスを製造しているのは、これまでもオービスの主力メーカーだった東京航空計器です。同社の移動式オービス「LSM-300」「LSM-310」は三脚に立てて使用できます。
また、LSM-300の撮影部をポールに取り付け、基台部に記録装置などを内蔵した半可搬式オービス「LSM-300-HK」も存在。すでに、岐阜県警による使用が確認されています。
そして、驚くべきことに路肩に設置されたLSM-300などの可搬式オービスから照射されるレーザーは、二車線の道路をカバー。追い越し車線を走行していないから取り締まりには遭わないと安心できないのです。
可搬式オービスMSSSは24GHz帯レーダー
一方、レーダーを使う移動式オービスはスウェーデンに本社を持つセンシス社が製造。日本へ輸入されているのは固定式のオービス「SWSS」と可搬式オービス「MSSS」です。
MSSSの日本国内代理店である沖電気が作成した資料によると、MSSSが使用するレーダー波は24GHz帯です。従来までの固定式オービスのうち、レーダー式は10.5GHz帯を使用。MSSSは古いレーダー探知機では探知できません。
しかも「レーダー照射角度(29度)よりカメラ画角(18.5度)が狭いため、取締り車線がすべてカメラで撮影できていれば速度計測が可能」とのこと。こちらも複数車線の取り締まりが可能です。もう追い越し車線を走行していないからと安心できないのでした。
■オービストップ
オービスとは?種類や光る速度のほか通知や手続きを解説
ラジオライフ編集部
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