ネズミ捕りの速度違反は光電式に誤動作の可能性
警察が待ち伏せて速度違反を取り締まる「ネズミ捕り」は、現認係・停止係・サイン会場の3班体制で行われます。現認係は速度測定装置の背後の物陰にヘッドセットを装着して待機。この現認係の速度測定装置には光電式とレーダー式の2タイプが存在します。このうち光電式のネズミ捕りの速度測定装置には誤動作する可能性があるのです。
ネズミ捕りで現認係はヘッドセット
ネズミ捕りの速度測定装置は、光電式でもレーダー式でも違反速度設定値以上とクルマが測定されると、現認係が装着しているヘッドセットでピー音が鳴ります。現認係はすぐ停止係に対象車両のナンバー、クルマの種類、塗色、車線などの特徴を無線か有線で伝えます。
サイン会場にはスピーカーがあり、こちらも同時にピー音が鳴り、直後に現認係の報告が会場全体に響き渡る仕組み。ちなみに、地方の取り締まりに多いレーダー式の速度測定装置を操作するには、第二級陸上特殊無線技士の資格が必要になります。
一方で都市部のネズミ捕りで多いのが光電式。3mの区間をクルマが何秒で走るかの時間を計測して速度を算出します。このとき、ストップウォッチのスタートとストップのボタンの役目を果たすのが光電管です。
ネズミ捕りは光電式に誤作動の可能性
光電式のネズミ捕りでは、速度測定に送受光器と小型反射器の組合せを3m間隔で2セット設置。前輪がスタートボタン側ユニットのレーザーを遮ると計測を開始して、前輪が3m離れたストップ側レーザーを遮ると計測を終了します。
そんな光電式のネズミ捕りは誤作動の可能性があります。スタートとストップでクルマの異なる部分でレーザーを遮蔽した時、例えば道路の凹凸でクルマが上下動すると正しく計測できません。測定区間を斜めに走行しても誤差が生じそうです。
一方、レーダー式ネズミ捕りは10.525GHzの電波を走っているクルマに当て、跳ね返るその周波数の変化(ドップラー効果)で速度を測定します。以前は電波が出っぱなしでしたが、1990年頃からステルス型が登場。現認係が違反していると思った時だけ速度測定装置のボタンを押して断続的にレーダー波を発射する仕組みになっています。
ラジオライフ編集部
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