白バイ主力モデルで高額なのはホンダ?ヤマハ?
おもに一般道で昼間に交通取り締まりを行う「白バイ」は、現在ホンダのシェアが圧倒的です。しかし、警視庁などいくつかの都道府県では数は少ないもののヤマハ製の白バイも活躍中。はたして、ホンダとヤマハでは白バイの装備や性能がどう違うのでしょう。また、ホンダとヤマハでは白バイの値段に違いはあるのでしょうか。

白バイの車種はホンダ製が圧倒的多数
現在、日本各地の都道府県で採用される白バイの車種は、ほとんどがホンダ「CB1300P」になります。CB1300Pは、同社が2005年から発売するCB1300 Super Bold’or(CB1300SB)を白バイ向けに改造したもので、白バイへ採用されたのは2009年からです。
CB1300PとCB1300SBで見た目上で大きく異なるのが、後部座席がない代わりに白いボックスが搭載されている点と、サイドバンパーが取り付けられている点でしょう。また、スピードメーター・タコメーターともにデジタル表示で、ストップメーターも搭載。取り締まりで記録した速度は、付属のプリンターで印刷する仕組みです。
当然ながら、CB1300Pは緊急走行に欠かせない赤色回転灯を前後に装備するほか、サイレンアンプも搭載。後部の赤色回転灯はマスト上に取り付けられ、前部の赤色灯回転灯はフロントライト横に2個、スピーカー一体型のものが各サイドに1個ずつ取り付けられます。
一方、ヤマハ製の白バイ「FJR1300AP」は、同社製のFJR1300Aがベース車両で、ハーフカウルのCB1300Pとは違いフルカウル仕様です。このため、アンダーカウルのあるなしでCB1300PとFJR1300APを簡単に見分けることができます。
白バイ2車種の価格差は15万円ほど
FJR1300AからFJR1300APへ施された改良部分や追加装備は、CB1300Pとほぼ同じです。これは、白バイを発注する警察庁が仕様を決めていることが理由で、これを満たさないと警察庁へ納入できません。とはいえ、FJR1300APはタコメーターが独立してアナログ式となっているなど若干の装備に違いがあります。
この白バイ2車種では、価格はどの程度異なるのでしょう。警察庁購入分で比較すると、2020年に購入したCB1300Pの217台分の価格は3億2222万円で、1台あたり148万円です。一方、FJR1300Pが購入されたのは2014年の1回のみで、30台分の価格が約488万円。1台当たりにすると約163万円です。
CB1300PよりFJR1300APの方が約15万円高いということになりますが、ベース車両の価格はむしろCB1300Pの方が高額。FJR1300AP導入当時のFJR1300Aが142万円なのに対して、当時のCB1300SBは152万円。つまり、白バイ仕様が追加されたCB1300Pは市販モデルより割安なのです。
なお、白バイにはホンダ・ヤマハのほかに、駅伝の先導が話題になったBMWの電動バイク「C evolution」をベースにしたモデルも存在します。しかし、こちらの車両は交通取り締まりへ使用される予定は当面ないため、厳密には白バイとはいえないかもしれません。

ラジオライフ編集部

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