激安モバイルバッテリーは何が違っているのか?
いつでもスマホを充電できるモバイルバッテリーは、防災グッズとしても定番となっています。しかし最近では、発火事故が多発しているため安全性に不安を抱いている人も多いでしょう。そこで、モバイルバッテリーの激安モデルを分解して、その安全性を検証してみました。すると、驚きの事実が判明したのです。

激安モバイルバッテリーの誇大表示
LKOUYの「モバイルバッテリー大容量20000mAh」は実勢価格が1,997円の激安モデル。「20,000mAhで超軽量」をウリにして、販売されていたものです。
しかし、実際に分解して検証したところ、実際に搭載されているのは10,000mAhのセル1つのみでした。20,000mAhのはずが、そもそも容量が半分しかありません。
さらに、実測容量は9,000mAh弱と、20,000mAhの半分以下でした。清々しいほどの誇大表示なうえ、PSEマークに記載された「株式会社GOEN」も特定できませんでした。
激安モバイルバッテリーには故障報告
とはいえ、温度センサーが搭載され、異常過熱やショートが起きても自動で電力が遮断される構造になっていました。発火事故が報じられるようになった昨今、設計クオリティは全体的に底上げされている印象です。
セル固定はシリコンボンドのみで、隔壁やクッション材は不使用。振動によるボンド剥離→電極タブ裂断が破損リスクになりそうです。スポット溶接も手組み感が強く、精度はイマイチでした。
ただし、すぐに不具合が出るような粗悪品ではなく、旧型モバイルバッテリーによく見られた設計レベルといえるでしょう。問題は容量偽装と、コントローラーチップSW6005の信頼性が未知数な点。Amazonレビューでも故障報告が多数見られました。(文/ハンダマスターかしま)
ラジオライフ編集部
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