通信方式で複信式と中継式にどんな違いがある?
「無線局免許」を発行するのは、電波を管理する総務省です。免許を受けた組織は、有資格者と無線設備を合わせて「無線局」になります。無線局は基地局と移動局に分類可能。基地局と移動局の基本的な通信方式のうち「複信式」と「中継式」の違いを見ていきましょう。

通信方式で複信式は高度なシステム
「複信式(2周波複信式)」は、高度なシステムで2つの周波数を同時に使って通話する通信方式。交信時はA波とB波、それぞれの電波が発射され続けるため、電話のように相手がしゃべっている時でも、声をかけられる同時通話が可能です。
基地局側の送信周波数(A波)を受信するのが基本。これは基地局側の電波に移動局側の音声を乗せて送信する無線局があり、両者の音声がA波から聞こえるためです。
移動局側の音声を乗せない無線局では、B波も受信する必要があります。実際の交信は統制が取れており、交互に通話するので、音声の聞こえ方だけでは半複信式との区別が付きにくいでしょう。
通信方式で中継式は交互にしゃべる
ビルが林立する都市部や山間部では、基地局からの電波が直接届かない不感地帯が発生します。これらのエリアには、高層ビルの屋上や山頂などに設置した中継局を介して電波を届けます。これが「中継式(2周波単信式)」の通信方式です。
基地局からのA波(アップリンク)は中継局に入り、中継局はA波の周波数をB波(ダウンリンク)の周波数に自動変換して不感地帯に向けて再送信。移動局も同様の変換を行うので、基地局と移動局が交信できるようになるのです。
交信は「どうぞ」「了解」と交互にしゃべる単信式と同じスタイルで、「山かけ通信」と呼ばれることもあります。受信する際は、高所から発射されて広域に飛んで行くB波を狙います。

ラジオライフ編集部

最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- オービスは何キロでスピード違反を撮影するのか - 2023年12月9日
- 職務質問「拳銃を見せて」と聞いた時の怖い反応 - 2023年12月9日
- アナログ盗聴器が以前より増えている理由とは? - 2023年12月9日
- チョコボールの当たりを見分ける2つのステップ - 2023年12月8日
- ネズミ捕りの速度取り締まり事前に察知する方法 - 2023年12月8日
この記事にコメントする
この記事をシェアする
あわせて読みたい記事

通信方式で半複信式は2つの周波数で交互に交信
オススメ記事

2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]

圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]

盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]

おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]

窃盗事件の大半を占めているのが「空き巣」。しかも、空き巣被害の半分以上は住宅が狙われたものです。アナタの家も知らぬ間に泥棒たちに目を付けられている空き巣被害の予備軍かもしれません。空き巣被害に[…続きを読む]