今なぜカセットテープが見直されているのか?
かつての王道メディアだったカセットテープが再び注目を集めています。しかも、この現象は日本だけでなく、海外と同時並行で起こっているもの。カセットテープの復刻販売も話題になりました。デジタル音源が全盛の今、ユーザーはカセットテープに何を求めているのでしょうか。
カセットテープがにわかに脚光
1970~1990年代に日本の一大産業にまでなったカセットテープが現在、見直されています。1990年代にCDなどデジタル音源の台頭とともに、人気は一気に下降。現在では、カセットテープを見かけることもほぼなくなりました。
しかし、演歌などのミュージックテープやカラオケ吹き込み用のブランクテープなど、細々と生産・流通は続いていたのです。2005年には、カセッテテープの生産・販売が、底からV字傾向となりました。
そして2010年代、人気アイドルグループがカセットテープで音源を発表したり、ラジカセやカセットテープの回顧展が全国で開かれたりと、カセットテープがにわかに脚光を浴びるようになります。
カセットテープは自分で編集可能
2016年、カセットテープを販売する日本で唯一の大手メーカー・日立マクセルが、同社の代名詞的カセット「UD」のデザイン復刻版を発売。大きな話題となったというわけです。
家電蒐集家の松崎順一氏は「この新しい現象は、海外と同時並行で起こっています。カセットテープ特有の音質にも目が向けられて、ハイレゾを選ぶ人、アナログを選ぶ人と多様性が生まれているのです」と言います。
リアルタイム世代の方には懐かしく、若い方たちには新しいものとして、デジタル一辺倒からメディアを選べる時代になったということ。DIYがブームになるように、自分で編集可能なメディア、カセットが注目されているのかもしれません。
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ラジオライフ編集部
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