ガイガーカウンターの主なタイプとその特徴とは
かつては一部の研究者や計測マニアしか持っていなかった「ガイガーカウンター」。震災直後は価格が急騰し、多くの研究者を困惑させたものです。その結果、大手メーカーから自作モノまで国産が多数リリース。今では身近な測定器の1つとなり、ウラン鉱石探しなどで理科好きキッズ達にも活用されています。
ガイガーカウンターの主なタイプ
一般的に「ガイガーカウンター」と呼ばれるものは、ガイガーミューラー管(GM管)を使ったもののことをいいます。しかし、他の検出管を利用したものもあるので、まずはガイガーカウンターの主なタイプの特徴を見てみましょう。
「GM管式」は安価なため多くの機種で採用されていますが、感度自体は高くありません。GM管では放射線の数だけが分かり、放射線の強さ(Sv/h)や種類はあくまで予測したもの。α線・β線・γ線を検出します。
「シンチレーション式」は放射線が通ると蛍光を発するシンチレーションと、それをキャッチするセンサーで構成。放射線のエネルギー分解能に優れており、核種の推定も可能。そして高感度です。γ線を検出します。
「PINフォトダイオード式」はコストの安い半導体のダイオードに、放射線を受けて測定。シンチレーションと組み合わせて使うことが多い方式です。単体では検出率が低いため、低線量下での使用には向きません。γ線を検出します。
一般向けの製品の中でユーザーが多く、信頼度が高いガイガーカウンターがウクライナ製の「TERRA-P+」。黄色のボディでポータブル型であり、見たことのある人も多いでしょう。日本代理店もあり、実勢価格は4万円前後です。
ガイガーカウンターと空間線量率
放射線測定器は、測定方法によっても分類できます。1つは、1時間あたりの放射線量「μSv/h」を測れるもので、ガイガーカウンターといえば一般的にこのタイプを指します。もう1つが小型線量計で、放射線の強さではなく一定期間内の放射線量の積算値を計測するもの。この2つを1台で計れるタイプもあります。
放射線の単位についても確認してきましょう。「Bq(ベクレル)」は放射線を出す能力の強さ、つまり放射能の量を表します。「Sv(シーベルト)」は被ばくによって体が受ける影響度です。
「Gy(グレイ)」は物質が吸収する放射線量のことです。「CPM(カウント パー ミニット)」は1分あたりの放射線の計測回数。放射線測定器では、この値を元にSv値を出しています。
また、地面からある程度離れた位置の放射線量を「空間線量率」といいます。地面や水たまりには放射線物質が蓄積しやすいので、計測位置(高さ)によって数値は大きく変動するものです。
基本的に、被ばくの影響を受けやすい骨髄など造血器官のある高さ(地上100cm)で計測することになっています。子どもの影響を見る場合は、地上50cmくらいで測定するのです。
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ono
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