国際緊急周波数を軍用機が使うのはどんな時?
航空無線の国際緊急周波数は121.500MHzと243.000MHzです。この国際緊急周波数が使われるのはどんな時なのでしょう。軍用機は国際緊急周波数を、国籍不明機が領空に接近してくるスクランブル任務の際に、領空に近付かないよう警告を発する用途で使用します。この国際緊急周波数が使われる時は大きな事件が起きているということです。

国際緊急周波数で国籍不明機に警告
国籍不明機へのスクランブルで発進した戦闘機(アラート機)は、GCI(地上迎撃管制官)による管制を受けながら、国籍不明機の所属を明らかにするため後方から接近します。
パイロットは目視で機体を確認し、針路を変えて領空に近づかないように無線で警告を発します。ここで使われるのが世界共通の国際緊急周波数、通称「ガードチャンネル」です。
国際緊急周波数による警告は主に英語とロシア語ですが、南西方面では中国語(北京語)も使われているとのこと。国際緊急周波数での警告の文言には定型文があります。
国際緊急周波数にはさまざまな用途
例えば、英語では「We are Japan AirSelf-Defense Force.You are approaching Japanese air spaces.Take heading east(日本の航空自衛隊です。あなたは日本の領空に向かっているので、針路を東にとって下さい)」といった感じで、国際緊急周波数で警告します。
この警告が国際緊急周波数で受信できるケースは少なく、誤解を招くため訓練で使うことはできません。訓練では自隊のT-4などを仮想領空侵犯機に見立てて、GCI波(主にチャンネルPA~PZ)で行っており、警告の様子が聞こえてきます。
また、243.000MHzの国際緊急周波数の用途は多く、軍用機の搭乗員が緊急脱出する際に携行する、サバイバルキットにもガードチャンネル通信&ビーコン送信用のハンディ機が含まれているほど、重要な周波数なのです。

ラジオライフ編集部

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