航空祭の基地内連絡波で聞こえる緊迫の交信とは
航空祭では業務無線の一種として「基地内連絡波」が使用されます。周波数は、アナログ波の157MHz帯と390MHz帯が有名で、主にデジタル波で運用される453MHz帯や200MHz帯、390MHz帯の未知のものなど、多様な周波数が使用されます。時と場合によってはエアーバンドよりも役に立つ情報が聞こえてくるのが基地内連絡波です。
基地内連絡波を聞いて状況を把握する
航空祭で気になるのは、開門が何時になるのかということ。基地が公表するスケジュールには、一般公開時間は載っていますが、実際にゲートを開ける時刻を正確に書くことは、ほぼありません。
いち早く入場して、ブルーインパルス前の最前列を確保したい人は、夜も明け切らないうちから入場門に並ぶのですが、いつまで待てばいいのか分からないのはツライものです。
最近は入場時に手荷物検査をするのが普通になり、入場までに時間がかかります。早く並んだつもりでも、オープニングフライトに間に合わないということも…。こういう時に基地内連絡波を聞いていると、状況を把握できることがあるのです。
基地内連絡波で厳しい言葉が飛び交う
「統制から一斉、待機列が伸びているため開門時間を早める。北門にあっては0650、西門は0700。開門後はエプロン手前まで開放。エプロン開放時刻は追って指示する。以上」
少しでも情報が入ってくれば、ただ待っているよりも気持ちがラクになるものです。基地によっては「なぜそこを通した、すぐに止めろ!」などと、航空祭を運営する「統制」から厳しい言葉が飛び交うこともあり、自衛隊の上下関係を感じずにはいられない場面もあります。
過去に聞いた基地内連絡波で忘れられないのは、「航空祭は状況(戦闘状態)であり、観客は敵である」という指示。ブルーインパルスの展示飛行が終わって、一斉に帰り始めた観客を整理する隊員に向けたものでした。
ラジオライフ編集部
最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- 可搬式オービスの速度違反は15km/h未満は無視? - 2024年11月22日
- Catchyは仕事も私生活も役立つ文章生成サービス - 2024年11月21日
- NHKメッセージ消去の裏技「録画」が通用する理由 - 2024年11月21日
- 譲渡されたテレビのB-CASカードは申請が必要? - 2024年11月21日
- エンタメ制限突破に使えるVPNサービスはどこ? - 2024年11月20日
この記事にコメントする
あわせて読みたい記事
外来機の帰投時間がわかる航空祭の整備員の無線
航空祭の場内アナウンス前に情報をキャッチする
航空祭で何かと役に立つ「基地内連絡波」とは?
テレビ局のVHF帯放送連絡波の受信には2つ問題点
オススメ記事
2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]
モザイク処理は、特定部分の色の平均情報を元に解像度を下げるという非可逆変換なので「モザイク除去」は理論上は不可能です。しかし、これまで数々の「モザイク除去機」が登場してきました。モザイク除去は[…続きを読む]
圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]
盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]
おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]