エアーバンドで軍用機と民間機の管制の違いとは
民間機は離陸後に、ディパーチャーコントロール(以下、DEP)に移管されますが、戦闘機はTWRから離陸許可が出たところで、早々にDEPの周波数へ切り替える傾向が強いです。そして離陸滑走を始めたことをDEPに告げます。軍用機は移管と交信のタイミングが、民間機よりも早いのです。軍用機が着陸準備に入るまでの流れを見ていきます。
軍用機はDEPから先の管制が大きな違い
DEPの指示で上昇した民間機は、航空路に入って航空路管制を受けながら、目的の空港へと向かいます。軍用機も他の基地へ向かう場合は、民間機と同様に航空路管制の下で飛行します。
訓練飛行などの場合は、DEPから非公開周波を使って訓練空域へと向かいます。軍用機の任務によって変わってきますが、DEPから先の管制が民間機との大きな違いです。
訓練空域や他の基地から戻ってきた軍用機は、着陸の準備に入り、アプローチコントロール(以下、APP)、またはターミナルレーダー管制(RDR)を受けます。この2つは名称は違っても役割は同じです。
軍用機の着陸にはタッチアンドゴー
IFRで飛行する民間機は、APPから高度や速度の調整指示を受けながら、滑走路へと向かって行きますが、軍用機は着陸方法がいくつかあるため、管制官はパイロットに今後の予定(インテンション)を聞きます。
民間機は着陸するのが当たり前ですが、軍用機は訓練の一環として「タッチアンドゴー」を行うことがあるのです。タッチアンドゴーは、着陸態勢に入り滑走路に車輪を付けて接地しますが、減速せずに再び加速して離陸する離着陸の訓練です。
そのため、管制官はパイロットに予定を聞くのです。この情報を元に管制官は、他の着陸機との間隔を調整しながら、TWRへと送り込んでいきます。
ラジオライフ編集部
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