オービスとは30キロ超で作動する自動取締り装置
オービスとは、高速道路や幹線道路でスピード違反を取り締まる自動速度取締り装置のこと。比較的重いスピード違反でないと取り締まらないといわれています。技術的な面だけを考えれば、小さなスピード違反でも取り締まることができそうですが、じつは警察にはオービスで無闇に取り締まれない事情があるのです。

オービスとは無人自動速度取締り装置
走行する自動車のスピードを自動で測定、スピード違反車を発見した際にはカメラで自動で写真撮影して取り締まる無人式の「自動速度取締り装置」は、通称・オービスと呼ばれています。オービスとは、日本で最初に導入された東京航空計器製の自動速度取締装置の商品名に由来するものです。
初期のオービスは、撮影に白黒フィルムが使われていて定期的な回収や交換が必要でした。しかし、現在稼働中のオービスはデジタルカメラとなり、フィルムの交換作業は不要。撮影した画像も、通信回線で中央処理装置へリアルタイムで送られるため、メモリ容量オーバーの心配もありません。
しかし、警察には業務で写真を撮影することについて制限がかけられています。オービスによる取り締まりも例外ではなく、過去にオービスで取り締まられた人が刑事裁判で争った際に、オービスの写真撮影とプライバシーの関係が問題になったケースもあるのです。
オービスとは30キロ超で作動する装置
実際、オービスに直接関係する判例では「設置場所にもよるが、制限速度を多少超えた程度にセットして写真撮影することは相当ではないものと言わなければならない」(東京簡裁1980年1月14日)となっています。このため、軽いスピード違反はオービスで取り締まることができません。
そして、軽いスピード違反でない根拠といわれるのが、赤キップになる違反かどうか。違反点数が6点を超える赤キップの速度違反は、一般道で時速30キロ超過以上、高速道では時速40キロ超過以上。一般道でも高速道でも時速50キロ以上の速度超過は12点となりますす。
このため、オービスとは30キロ超で作動する自動取締り装置と言い換えることができるというわけです。ただし、最近では新型オービスと呼ばれる可搬式の取り締まり装置が続々と導入され、青キップのスピード違反を取り締まっているという報告もあります。

ラジオライフ編集部

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