全国に2台しかない新型オービス驚きの性能とは
全国各地にあるオービスのなかで、レーダー式でスピードを測る「SWSS」は埼玉県内と岐阜県内の全国に2台にしかないユニークなモデルです。SWSSは、北欧・スウェーデンに本社を構えるセンシス・ガッツォ社が製造する固定式オービスで、複数台の車を同時に取り締まることができるなど、これまでのオービスにはない特徴を備えています。

SWSSは同時に複数車を取り締まり可能
SWSSは、警察庁が新時代のオービスにどのようなモデルを採用するかを検討した際、実証実験用として埼玉県警・岐阜県警に1台ずつ配備された固定式オービスです。その後、固定式オービスには東京航空計器製のLHシステムの採用が続き、現在国内に配備されたSWSSは2台のみとなっています。
これまでのオービスと異なり、SWSSは同時に複数台のスピード違反を取り締まることが可能です。センシス・ガッツオ社のWebサイトでは、SWSSの特徴をまとめたアニメーション動画を公開中で、そのなかでは3車線を走行する自動車を同時にスピード測定する様子が描かれています。
さらに、これまでのオービスが測定地点1か所のスピードを測定するのみであるのに対し、SWSSは設置地点の150m手前から1秒間に21回スピードを測定して記録。撮影ポイントでは、設定したスピードを超えた自動車を撮影するとともに、複数車両が写真に映っていていた場合も、どの自動車が違反車か特定できる仕組みです。
SWSSは300km/hオーバーでも撮影可能
また、SWSSはこれまでスピード違反の取り締まりで使われてきた10GHz帯ではなく、24GHz帯の電波(Kバンド)を利用したレーダーでスピードを測定します。実は、24GHz帯のレーダーについては日本国内では無線局の免許が不要というメリットもあるのです。
24GHz帯の電波を利用することから、10GHz帯のみに対応するレーダー探知機はSWSSには反応しません。そのため、自家用車にレーダー探知機を搭載する場合には、2020年以降に発売された「Kバンド対応」と書かれたものを選ぶようにします。
なお、SWSSが搭載するスピード測定システムには「RS242」という名称があり、可搬式オービス「MSSS」も同システムを搭載しています。RS242がどのレベルのスピードまで測定可能かは、センシス・ガッツォ社のYoutubeチャンネルで検証動画を公開中です。
「Sensys Gatso RS242 vs Porsche 911 2018」という動画は、テストコースを利用して高速で走行するポルシェ911をMSSSで撮影するという実験を行ったもの。ポルシェ911は300km/hオーバーのスピードでMSSSの目の前を走行して、MSSSはその撮影に見事に成功しています。

ラジオライフ編集部

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