捜査一課刑事「現場」の読み方にこだわりあり?
子どものころに誰でも一度は憧れる存在が刑事という職業でしょう。しかし、多くの人が抱くイメージは、ドラマによって作られたもの。実際、多くの人は実在する刑事に接する機会はほぼありません。そこで、実際に刑事が使っている警察用語を見ていきながら、刑事の実像に迫っていきます。

刑事がもう使わないような警察用語
リアルな刑事のお仕事について話を聞いたのは、刑事ドラマの監修も行っている元警視庁捜査一課刑事。元刑事いわく「基本的には警察ドラマは3割リアルなら視聴者は十分にリアルと感じてくれる」とのこと。リアルさにこだわりすぎても物語として成り立たなくなるからです。
ただし、明らかなに違法な捜査をしている描写があったり、実際の現場で刑事が絶対に使わないような警察用語を使っていればNGを出すこともあるといいます。
例えば「ハジキ」や「ガイシャ」といった、一度は耳にしたことがあるような警察用語。この2つはもう完全にドラマ用語なので、その言葉を見つけた時には「ドラマが安っぽくなりますよ」と指摘すると話します。
刑事が使う警察用語は元は無線用語
警察用語で被害者は「マルガイ」で、「マルヒ」が被疑者、「マルモク」が目撃者、「マルタイ」が捜査対象です。拳銃を表す「ハジキ」は、警察用語では「親・チャカ」が鉄砲、「子・ギョク」が弾丸となります。
あとは警察用語では「げんじょう」と「げんば」などの使い分けにもこだわります。いわゆる現在進行形、つまり事件が起きたばかりだったり、捜査中の現場は「げんじょう」です。しかし、事件が解決して過去のものとなった事件の現場は「げんじょう」でなく「げんば」となるのです。
そもそも刑事が使う警察用語は、業務の内容的にあまり他人に知られてはいけないことも話すためのもの。そうした警察用語の大半は無線用語から来ています。昔の警察無線は傍受が可能だったため、聞かれても意味を分かりにくくする必要があったのです。

ラジオライフ編集部

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