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国内の半分近くを占める「レディオ空港」とは?

羽田空港のような巨大空港はクリアランスデリバリーから始まり、すべての管制席と数多くの周波数が割当てられています。しかし、空港の規模が小さくなるにつれて管制席は減っていき、中にはタワーだけの空港も存在しているのです。さらに、離島などの小さな空港ではタワーすらなく、代わりにレディオ(RDO)が割当てられています。


国内の半分近くを占める「レディオ空港」とは?


RDOしかないレディオ空港が48か所

国内には100近くの空港があるものの、RDOしかないレディオ空港が48か所と実に半分近くを占めています。レディオは管制席ではなく、「飛行場対空援助局」と呼ばれる無線施設です。

レディオは離発着する航空機に対して、無線でアドバイスをする部署。空港の管制塔にいるのは航空管制官ではなく、「航空管制運航情報官」(以下、運航情報官)になります。

管制官と運航情報官の違いは権限の違いです。管制官は航空機に対して、管制権による命令を下しているのですが、運航情報官には管制権がないので命令はできません。


レディオ空港では着陸の指示が出ない

そこでアドバイスというかたちで、滑走路の状態や気象情報、周辺空域で飛行している航空機の情報を、レディオの周波数を使ってパイロットに伝えているのです。

レディオ空港の離着陸では、運航情報官と交信するのでエアーバンドの内容も違ってきます。着陸時、タワーの管制官からは「クリアード トゥ ランド(着陸を許可する)」が発せられますが、レディオの運航情報官は「ランウェイ イズ クリア(滑走路に問題はありません)」となります。

レディオは、滑走路に他機が存在しないことを伝えるだけで、着陸の指示は出しません。着陸はパイロットの判断に任せているのです。離陸時も同じフレーズ「ランウェイ イズ クリア」が伝達されます。

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ラジオライフ編集部

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