CANインベーダーの対策にセキュリティシステム
2024年3月、日本損害保険協会により2023年のクルマ盗難状況が発表されました。それによると、2023年の盗難件数は2597件となり2022年の2656件より減少したものの、いまだ高い水準をキープ。車種別では、ランドクルーザー、アルファード、プリウス、レクサスLX…とトヨタ系が変わらず上位となっています。
CANインベーダーでトヨタ車盗難被害
これらの盗難に用いられていると考えられているのが、2020年頃から登場した「CANインベーダー」と呼ばれる手口です。そこで、カーセキュリティの専門集団・プロテクタ愛知本店の上條氏に、CANインベーダーの実態を聞きました。
CANインベーダーのCAN(Controller Area Network)とは、トヨタ車が用いている通信システムの名称です。CANインベーダーはこの通信システムに車外から侵入し、ドア解錠とエンジン始動をものの数分で実行します。
「トヨタ車ばかりが狙われるのは、車体が高額なのもありますが、CANインベーダーが通用するからだとの認識でよいでしょう」と説明してくれました。
CANインベーダー対策にシステム構築
CANインベーダーはモバイルバッテリー型の特殊器具と、車体接続用のコードを用いています。「リレーアタック」と違い、近くにスマートキーが無くても実行可能なので、窃盗団的にはより“実用的”だとの認識なのでしょう。
器具自体はネットのアングラマーケットで、100万~200万円ほどで取引されているようです。そんなCANインベーダーでは、アンロックと同時に解除とならないイモビライザー機能を備えた、カーセキュリティシステムを構築すれば対策可能です。
これなら、CANインベーダーでアタックしてもエンジンがかかりません。加えて外に向けてアピールできるLEDスキャナーなどを装着すると、ターゲットになりにくい効果も期待できます。
ラジオライフ編集部
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