制限速度は何キロオーバーまで違反にならない？
可搬式の新型オービスが全国の警察に続々と導入され、ドライバーの脅威となっています。可搬式の新型オービスは当初、道幅が狭く歩道がない生活道路を中心に速度違反を取り締まるといわれていました。ところが、生活道路であっても、可搬式の新型オービスは15km/h未満のスピード違反は実質、取り締まり対象外なのです。
速度超過20km/h以上25km/h未満が最多
警察庁が毎年発表している「交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について」という統計では、期間内に取り締まられた交通違反件数が種類別に掲載されています。
最新の2023年の統計によると、2023年のスピード違反取り締まり件数は88万8500件で、2022年より5万件ほど減少。さらに、スピード違反・酒気帯び運転・過積載違反については、その程度により違反の点数が変わることから、程度別の取り締まり件数もまとめられています。
スピード違反の場合、取り締まり件数がもっとも多い速度超過が20km/h以上25km/h未満で29万2723件。続いて15km/h以上20km/h未満の27万7769件です。これに続くのが25km/h以上30km/h未満の18万3204件。赤切符の違反となる30km/h以上50km/h未満になると取り締まり件数はぐっと減り12万2218件です。
速度超過15km/h未満の件数わずか78件
より罰則が重く、検察側がいきなり正式裁判で起訴するケースが出てくる速度超過50km/h以上はもっと少なく1万2508件となります。さらに、速度超過15km/h未満についてはわずか78件なのです。スピード違反の取り締まり件数全体の0.008％。ほぼゼロというべき数値です。
可搬式の新型オービスの登場によって、制限速度30km/hに設定された生活道路での取り締まり強化が噂されました。生活道路では12～13km/hの速度超過であっても危険なケースがあり、15km/h未満でも速度取り締まり対象となる可能性は十分です。
しかし、可搬式の新型オービスが全国的に普及した2021年以降も、15km/h未満でのスピード違反の取り締まり件数はほぼ行われていないまま。とはいえ、法律上、制限速度を少しでもオーバーすれば速度違反、スピードの出し過ぎは危険行為です。交通ルールを守って安全運転を心がけましょう。
ラジオライフ編集部
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