「オービス」や「Nシステム」は名前の由来は?
「オービス」とは無人式の自動速度取締り装置のこと。路上に設置されたカメラと赤外線ストロボで速度違反を自動的に撮影することで知られています。はたして、なぜこの装置のことを「オービス」と呼ぶのでしょう。また、オービスの「Hシステム」や「LHシステム」は何の略称なのかも見ていきます。

オービスは眼を表すラテン語に由来
オービスは基本的には4種類あります。Xバンド(10.525GHz)のレーダー波を使って車速を測定する「レーダー式オービス」と「Hシステム」。そして、近年主流になっている、道路に埋め込まれたループコイルによって測定する「ループコイル式オービス」と「LHシステム」です。
さらにこの4種類に加えて、固定式・半可搬式・可搬式という3種類の「新型オービス」も登場しています。小型で融通がきくため、事故の発生状況に合わせて生活道路などにも柔軟に設置できるのが特徴です。
このように、一般的に速度違反の自動取り締まり装置を「オービス」と呼びますが、これは1970年代にアメリカから輸入された「オービスⅢ」という製品名に由来するもの。オービスⅢはレーダー式のオービスでした。
この製品が日本の自動取り締まり装置の元祖となるため、無人式の取り締まり装置の総称として「オービス」が使われるようになりました。なお、オービスとはラテン語で「眼」という意味になります。
オービスと間違われるNシステムとは
正方形の白い“はんぺんアンテナ”が特徴のオービス「Hシステム」の正式名称は「高速走行抑止システム」です。Hシステムと呼ばれているのは、旧型と異なるシステムとして初めて導入された場所が阪神高速道路だったため。その頭文字が由来です。ちなみに、阪神高速道路に初めて設置されたときは丸形アンテナでした。
現在、全国的に配備が進んでいるオービスの「LHシステム」は“ループコイル(Loop Coil)式”の“Hシステム”が由来。Hシステムと同様に、路上に張り出した支柱にあるCCDカメラで違反車を撮影します。
このほか、オービスとよく間違われる路上カメラの「Nシステム」は、通過車両のナンバープレートを撮影している警察の監視カメラ。こちらは、文字どおりナンバー(Number)の頭文字をとってNシステムと呼ばれています。
ラジオライフ編集部
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