中華アクションカムのカオスな状況を招いた原因
アクションカムの性能を決めるのは「SoC」「イメージセンサー」「ファームウエア」の3点です。かつてはGoProが採用したSoCのお下がりをコピーしていれば、二周り周回遅れながら順当な進化が実現できていました。しかし、GoProが独自SoCに舵を切ってからは、中華アクションカムの性能差は開き続けているのが現状です。
中華アクションカムの映像補正技術
カメラメーカー秘伝の高度な映像補正ソフトウエア技術が、中華アクションカムの各ブランドにはありません。SoCが提供する標準的な機能をベースとした中華製品は、採用SoCだけで性能が類推できるレベルです。
そしてSoCの供給に問題があるメーカーは、同じ型番でも「2022年進化版」などと銘打ち、中身のSoCを丸ごと変更する(性能が全く異なる)乱暴な製品を多数リリースしています。
例えばXTUブランドでは、HUAWEI系HiSiliconのSoCを採用していた中堅モデルが、上位モデルが採用しているAmbarellaの高性能SoCに変更。シリーズ3製品すべてのSoCが同一になるという、性能差が分かりにくくなるケースも出ています。
中華アクションカムのカオスな状況
「XTU MAX PRO」(実勢価格:22,000円)は4K/60fpsに対応し、SoCにAmbarella H22を搭載したXTUシリーズの最上位機種。下位モデルも同一SoCに変更されましたが、性能は差別化されているといいます。
また「Crosstour CT9500」(実勢価格:8,600円)は、2021年以前からある定番機種で、HiSilicon製のSoCを採用。同一型番でも出荷時期で仕様が異なり、2022年版はファームウエアが更新されているといった具合です。
「進化版」と付ければ何をしても問題ないというこの風潮が、同じ型番の中華アクションカムでも使用感が一致しない…といったカオスな状況を招いているのです。
ラジオライフ編集部
最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- 可搬式オービスの速度違反は15km/h未満は無視? - 2024年11月22日
- Catchyは仕事も私生活も役立つ文章生成サービス - 2024年11月21日
- NHKメッセージ消去の裏技「録画」が通用する理由 - 2024年11月21日
- 譲渡されたテレビのB-CASカードは申請が必要? - 2024年11月21日
- エンタメ制限突破に使えるVPNサービスはどこ? - 2024年11月20日
この記事にコメントする
あわせて読みたい記事
Amazonが販売するIPカメラはアプリが使いやすい
進化を続ける中華エミュレータおすすめ最新機種
マキタの半額で買える中華電動ドリルの性能は?
GoProと中華アクションカムの夜間撮影の差は?
オススメ記事
2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]
モザイク処理は、特定部分の色の平均情報を元に解像度を下げるという非可逆変換なので「モザイク除去」は理論上は不可能です。しかし、これまで数々の「モザイク除去機」が登場してきました。モザイク除去は[…続きを読む]
圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]
盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]
おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]