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ACASを改造してB-CASにする裏技が流通する理由

いま家電量販店で売られているテレビは、40インチ以上のモデルであれば4Kチューナー内蔵が主流。4KテレビにはACASチップが取り付けられていますが、これをB-CASスロットに交換するテクニックがネットを調べると見つかります。はたして、ACASチップをB-CASスロットに改造しようとする人は、どのような狙いがあるのでしょう。


ACASを改造してB-CASにする裏技が流通する理由

ACASチップ改造後のB-CAS使用は違反

ACASチップをB-CASスロットに改造するメリットは、通常の使用方法ではほぼ考えられません。というのも、4K・8K放送の番組は無料放送であってもほとんどがACASでコピー制限がかけられているため、仮にB-CASスロットに交換できたとしても、そのテレビやレコーダでは4K・8K放送は視聴できなくなってしまうからです。

また、B-CASで使用するB-CASカードは、発行元となるビーエス・コンディショナルアクセスシステムズから借りて使用する形になっており、利用する視聴者は「B-CASカード使用許諾契約約款」に従う必要があります。

この利用約款が2021年4月に改正され、B-CASカードはもともと同梱されていたテレビなどの受信機器とセットで利用しなくてはならないという規定が盛り込まれました。そのため、ACASチップをB-CASスロットに交換してB-CASカードを差して使うテクニックは、それ自体が契約違反となるのです。

ACASチップ改造の裏ワザが出回る背景

それでも、ACASチップをB-CASスロットに改造する裏技がネットに出回る背景には、ACASと異なりB-CASの暗号化技術がすでに解析されている点があります。解析された情報を元に、B-CASカードの内部データを書き換え有料チャンネルを契約なしで不正使用する手口は、約10年前にはすでに明らかになっています。

また、BS・110度CSすべての有料チャンネルが無料で視聴可能なカードは、裏ルートでは「BLACK CAS」と呼ばれ、販売した人物が逮捕されたことも…。2012年に発覚した大規模なBLACK CASの流通事例では、京都地裁が執行猶予付きの懲役刑の判決を出して確定しています。

もともと4K放送にB-CASではなくACASが採用された大きな理由が、こうした不正利用を防ぐためでした。単にACASチップをB-CASスロットに改造するだけであれば、契約違反のみで刑事罰に問われることはほぼ考えられません。しかし、不正B-CASカードの使用は刑法の私電磁的記録不正作出罪という立派な犯罪になるのです。

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ラジオライフ編集部

ラジオライフ編集部三才ブックス
モノ・コトのカラクリを解明する月刊誌『ラジオライフ』は、ディープな情報を追求するアキバ系電脳マガジンです。 ■編集部ブログはこちら→https://www.sansaibooks.co.jp/category/rl

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