今のETC車載器が使えなくなる?2022年問題とは
今使っているETC車載器が2022年から使えなくなるかも…そんな話を耳にしたドライバーも多いでしょう。これは、ETC車載器に限らず無線に関する基準が2022年末に変わることから話題になっているもの。しかし、ETC車載器に限ると問題になり使えなくなるケースはそれほど多くないのでした。
ETC車載器は5.8GHz帯で無線通信
2022年に変わる無線の基準は、本来必要な周波数帯の外で漏れている電波「スプリアス発射」に関するものです。正確には、2005年にこの基準は変わりましたが、古い基準の製品でも2022年11月までは引き続き使えることになっています。その使える期限を越えるのが2022年12月であるため「2022年問題」といわれているのです。
ETC車載器は、ETCレーンに進入すると、5.8GHz帯の電波によって車載器と料金所の間で料金精算に必要な情報を無線通信しています。このため、スプリアス発射に関する新しい基準は、ETC車載器も例外ではありません。新基準に対応していないETC車載器を2022年12月以降もそのまま使い続けると、電波法違反になってしまいます。
ところが、この基準に対応する規格の推移を見ていくと、本当に使えないETC車載器はかなり限られることがわかります。日本の高速道路でETCが本格的に使われ始めたのが2001年11月からですが、ETC車載器に関する規格「ARIB STD-T75」は、2002年11月の段階ですでにスプリアス発射の新基準へ合わせたものになっているのです。
2001~2002年発売のETC車載器が対象
つまり、2001年から2002年に発売開始され、旧規格で作られているごく初期のETC車載器だけが、2022年12月から使うことができなくなります。それでは、そうしたETC車載器を持っている可能性がある場合、どうすればよいのでしょうか?
一番確実なのは、車載器の製造メーカーに直接問い合わせることです。当然ながら、旧規格の製品を販売していたメーカーはそのことは把握しているので、対象製品かどうか教えてくれます。また、デンソーのように新基準へ対応しない製品の型番をWebサイトで公開しているメーカーもあります。
そして、2001~2002年発売のETC車載器であれば、思い切って新製品に買い換えるのも一つの手。というのも、当時のETCと違い現在はより多くの情報をやりとりする「ETC2.0」が一般的になり、高速道路にはETC2.0限定の通行料金割引サービスも登場しているためです。
tomura
最新記事 by tomura (全て見る)
- 高速道路で取り締まられる交通違反ベスト3は? - 2019年8月4日
- 新潟県のETC乗り放題プランは単純往復でもお得 - 2019年8月4日
- 東名開通50周年「ETC乗り放題プラン」はおトク? - 2019年8月3日
- ひと工夫で大幅にiPhoneの電池が節約できるワザ - 2019年7月31日
- オービス取締りは「撮影に関する制限」があった - 2019年7月27日
この記事にコメントする
あわせて読みたい記事
ETC休日割引は年末年始が適用除外日になった件
片道料金で高速乗り放題!バイクETC定額プラン
お盆は高速料金30%オフのETC休日割引の対象外
ETC車載器1万円助成金キャンペーンまもなく終了
オススメ記事
2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]
モザイク処理は、特定部分の色の平均情報を元に解像度を下げるという非可逆変換なので「モザイク除去」は理論上は不可能です。しかし、これまで数々の「モザイク除去機」が登場してきました。モザイク除去は[…続きを読む]
圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]
盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]
おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]