アナログ受信機でも聞けるUHF帯放送連絡波とは
テレビ局が取材や中継時に使用する無線の周波数割当てはVHF帯とUHF帯にあり、それぞれ「VHF帯放送連絡波」と「UHF帯放送連絡波」と呼ばれています。このうち、テレビ局が使う無線の主力はVHF帯放送連絡波はデジタル波。一方の、UHF帯放送連絡波は、アナログ受信機でも聞こえてくるので受信してみてください。
UHF帯放送連絡波はまだアナログ無線
デジタル無線に変波したVHF帯放送連絡波に対し、UHF帯放送連絡波は引き続きまだアナログ無線です。高群が469MHz帯、低群は459MHz帯の半複信式ですが、これは主に大都市圏で、地方では低群を単信式で運用している地域もあります。
UHF帯放送連絡波（高群）の割当て周波数はFMモードで、民放局が「469.5250/469.6250/469.6750/469.7250/469.7750/469.8250/469.8500/469.9000/469.9250/469.9500/469.9750MHz」、NHKが「469.5750/469.8750MHz」です。低群はマイナス10MHzとなります。
UHF帯放送連絡波は高所にアンテナがあるため、広域で受信可能。使用頻度は、以前と比べると低下しましたが、スキャンをしていれば、何かしらの交信が聞こえてくるでしょう。
アナログ無線では素材送りの連絡など
携帯局「ATB139京都からATB生駒NVセンターさん。素材送りますので収録お願いします」
本社「ATB139京都さん、こちらATB生駒NVセンターです。開始して下さい。どうぞ」
携帯局「開始しました。タイトルは『嵐山の桜』、尺は12分です。お願いします」
VHF帯放送連絡波から聞こえてくるような緊張感ある交信は減り、アナログ無線のUHF帯放送連絡波は素材送りの連絡や方調で使われています。もちろん、大きな案件であれば、VHF帯放送連絡波と同様の交信が行われるので必聴です。
なお、UHF帯放送連絡波は送り返しの送信といったイレギュラーな使い方も増えており、テレビ局とラジオ局を持つラテ兼営局の場合は、ラジオ局も使用します。
ラジオライフ編集部
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