データ復元ソフトで元に戻るもの・戻らないもの
大切な資料を誤って消去したり、消された写真を取り戻したりしたい時に威力を発揮するのが「データ復元ソフト」です。ただし、海外メーカーの無料ツールから国内メーカーの有料ツールまで、その種類はさまざまあります。データ復元ソフトで「元に戻るもの・戻らないもの」は何でしょうか?

データ復元ソフトの性能をチェック
そこで、画像・動画・テキストといった各種ファイルをダミーデータとして用意し、次の3つの条件でデータ復元ソフトの性能をチェックしました。1つはHDD消去直後です。HDDから実験用のデータを消去し、直後に復元ソフトを使用。データを消してから時間が経っていない状況を再現しました。
2つめはHDD上書き後。データを消去して30分放置した後に100MBのダミーファイルを100個書き込みました。上書きされたデータの復旧性能を測ります。3つめはUSBメモリ。最近のデータ復元ソフトはUSBメモリに対応しているものが多く、こちらもファイルを消した直後に復元テストを行いました。
テストしたデータ復元ソフトは、完全無料で使える定番の海外製ツール「Recuva」と、一部有料のツール「DiskDigger」、すべて日本語表記の国内メーカー製の有料ツール「ファイナルデータ」です。
データ復元ソフトでもほぼ不可能
その結果、データ復元ソフトを使えば消去直後なら、どのツールもデータを復元させることが可能。基本的なデータ復元の方法は、いずれのツールも同じなので当たり前と言えば当たり前です。
しかし、USBメモリでは無料ツールでは長時間のスキャンが必要だったのに対して、有料ツールは数分で完了します。これがデータ復元ソフトの有料版と無料版の差なのかもしれません。
また、データ消去後にファイルを上書きすると、データ復元ソフトを使っての復元はほぼ不可能。つまり、スピードが命ということです。
間違ってデータを消去したりHDDが不安定になりフォーマットを要求された場合、すぐにデータ復元ソフトを使えば取り戻せる可能性は大。まずは無料のデータ復元ソフトを導入して、万一のシーンに備えておくと安心でしょう。
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