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警察無線が急ピッチで新方式に切り替わった理由

警察無線のうち、都道府県内の広い範囲で使われる「車載通信系」が、新方式の「IPR」へ急ピッチで移行が進んでいます。というのも、2021年度中に移行できないと困る事情があるためです。そこで、国と都道府県で分担してIPR方式の無線機を購入中で、このうち2020年に購入したとある県のハンディ無線機の価格が判明しました。


警察無線が急ピッチで新方式に切り替わった理由

警察無線でメインの存在が車載通信系

警察無線には用途に応じて何種類かのシステムがあります。そして、県内各地に中継局を設置して、くまなく指令や連絡が行えるメインといえる存在が「車載通信系」です。車載通信系で使われる周波数は150MHz帯で、警察無線がアナログ方式だった時代は、警察マニアは144MHz帯のアマチュア無線を改造するなどの方法で受信を楽しんでいました。

しかし、警察無線を容易に受信できることが問題視されたこともあり、1990年代に車載通信系はデジタル通信の「MPR方式」へと移行しました。MPRはデジタル通信で暗号化もされていたため、通常の方法では受信できません。しかし、1998年に過激派組織がMPR方式の解読に成功していたことが発覚するという事件が起きたのです。

そのため、警察庁では車載通信系の方式をよりセキュリティが高い「APR方式」へ移行する作業を2003年から全国的にスタート。ちなみに、特別に意味が明らかにならなかった「MPR」と異なり、「APR」は「Advanced Police Radio」の略称であることが公開されています。

警察無線の最新ハンディ機は27万円

APR方式については、MPR方式のように解読されてしまったという事件は起きていません。しかし、APR方式は2021年度中に全国すべての都道府県で新方式の「IPR方式」へ置き換えられる方針です。その大きな理由は、APR方式の無線機は2022年12月から適用される「新スプリアス規格」に対応できないためです。

現在導入が進むIPR方式の「IPR」は「Integlated Police Radio」の略で、これまでの車載通信系の無線通信に加え、他都道府県警との連絡に利用されてきた「WIDEシステム」やパトカー照会指令システム「PAT」の機能を統合。セキュリティ面でも、IPR方式はAPR方式より強固なものとなっています。

それでは、新規に購入されているIPR方式の無線機1台はどのぐらいの価格になるのでしょう。IPR方式の無線機にはパトカーに搭載されるモデル、受信のみ可能な「受令機」など何種類かありますが、そのうち茨城県警が2020年に購入した、ハンディタイプの「IPR携帯用無線機」の価格が入札情報から判明しました。

茨城県が公開する入札情報によると、2020年に茨城県警が購入したIPR携帯用無線機は49台で、合計した落札価格は税込で約1342万円となります。1台あたりにするとIPR携帯用無線機の価格は約27万円という計算です。

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