ID-52は受信機超えハイスペックを備えた無線機
広帯域受信機能を備えた144/430MHz帯アマチュア無線機は、受信機のように使えるのですが、両バンドの境にある250~330MHz帯の感度が極端に悪くなるのが一般的です。つまり、UHF帯エアーバンドの受信には適さないモデルが多いということ。その中で、UHF帯エアーバンドを高感度でカバーし続けてきたのが、アイコムの無線機です。
ID-52の下限周波数が225MHzになった
しかし、歴代のアイコム勢にも欠点がありました。UHF帯の下限周波数が230MHzだったのです。わずか5MHzですが、ここには聞き逃せない周波数が存在しています。
設計陣にユーザーの声が届いたようで、「ID-52」の下限周波数は225MHzになりました。そして、UHF帯エアーバンドは全域で高い感度を維持しており、混変調にも強いです。
受信機のようなハイスペックを備えるID-52ですが、AMモードの2波同時受信はできません。AバンドでAMモードのエアーバンドを、BバンドでFMモードの基地内連絡波といった組み合わせになります。
ID-52にはスケルチが不安定になる傾向
ID-52のAMモードは、通常の「AM」の他に108~137MHzだけで設定できる狭帯域化した「AM-N」があります。弱い電波を受信する際、AM-Nに設定するとS/N比が改善されて、メリットを上げるとことができる裏ワザです。
しかし、ID-52にはスケルチの動作が不安定になる傾向があります。ノイズのしきい値が上がってしまい、スケルチが開く点が変わったためでしょう。これは外部アンテナを接続した際に顕著になります。
ID-52はエアーバンドの2波同時受信はできませんが、高い感度と録音機能、無線機トップレベルのスキャン&サーチ速度は大きな魅力。実勢価格は58,800円です。
ラジオライフ編集部
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