東芝のラジカセ「ACTUS」ブランドでも光る存在
東芝と聞くと、昭和の三種の神器「テレビ・冷蔵庫・洗濯機」といった、白物家電メーカーのイメージが強くなります。それもそのはず、1970年代の商店街には、どこにでも東芝のお店が1軒はあり、街の電気屋さんとして家の中のすべての電気製品のアフターケアも頼める身近な存在だったからです。
東芝はラジカセに関して後発組だった
そんな東芝の音響機器は、白物家電で培った技術や品質を余すことなく投入。大企業らしい、しっかりとした製品を数多く出していました。
しかし、ラジカセに関しては東芝はやや後発組で、1970年代初期に「ACTUS」のブランドで、モノラルラジカセからのスタートです。
ACTUSの中でも「RT-580F」はひと際光る存在でした。正面が3分割されて異なる仕上げが、高級感を演出したモノラルラジカセ。ラジオのダイヤルスケールは当時としては珍しい縦型で、短波のBCLも楽しめる3バンド仕様が魅力です。
落ち着いた雰囲気のモノラルラジカセ
さらに深夜や不在時のラジオの録音に便利なタイマースタンバイ機能も装備され、派手さはありませんが、落ち着いた雰囲気が漂う大人向きのモノラルラジカセに仕上がっています。
主な機能は、3スタンバイメカ、2スピーカーシステム、マイクボリューム付ミキシング、3ウェイインジケーター、受信電波を示すスポット表示、テープ切換えスイッチです。
受信周波数はAMラジオ放送(525~1605kHz)、FMラジオ放送(76.0~90.0MHz)、短波放送(3.8~12MHz)。出力はモノラル/最大2.5Wで、電源は単1形乾電池×6本、AC100Vです。サイズ/重さは376W×222H×94D㎜/4.7kg。当時の価格は42,800円です。
ラジオライフ編集部
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