1万円前後のBCLラジオで「D-808」選ぶべき理由
1万円前後で購入できる小型ポータブルBCLラジオ5機種を、国内のAM/FM放送の受信でレビューしました。XHDATAの「D-808」、HanRongDaの「HRD-A320」、TECSUNの「PL-330」、RADIWOWの「R-108」、C.CRANEの「SKYWAVE2」の5機種です。新たな基準となるラジオ、ポストAR-MD20を決めました。
BCLラジオでAM波とFM波の感度が高い
総合的な判断から、第1位はXHDATAのBCLラジオ「D-808」です。その理由は5機種中、AM波とFM波の感度がもっとも高く、少ない雑音で受信できたからです。AM波はバンドの途中で感度が落ち込むこともありません。
FM波の感度は85MHzを超えると、AR-MD20よりもD-808が上回ります。Eスポの発生中にFM波を受信する場合、D-808を使うとより遠くの放送局を狙えるでしょう。
一見、メリットばかりのD-808ですが、200MHz帯の無線電波による妨害を受けやすい面があるのは事実。山頂や電波塔付近では高性能を発揮できないことも…。
また、雑音が少ない反面、FM波では10kHzより上の高音域が少なくなっているため、音楽番組を高音質で楽しめない一面もあります。そこで無線電波から妨害を受けにくく、高音質のFM波をヘッドホンで楽しめる機種、つまりD-808の弱点をカバーする「PL-330」を第2位にしました。
BCLラジオを買う時にポイントがある
TECSUNのBCLラジオ「PL-330」はFM波の感度がD-808の次に優れているモデルです。スピーカーは明瞭度を上げるため高音域をカットしていますが、イヤホン端子から出力されるFM波の音質はほぼフラットなのでご安心を。
これらのラジオを買う時のポイントを紹介します。D-808にはXHDATAとSIHUADONのブランドがありますが、両者は同じと考えて構いません。ただし、D-808は複数回の仕様変更がされており、複数のバージョンが存在します。
仕様変更の前後で受信感度の変化は確認していません。安定して感度良く受信できるのが魅力ですが、使い勝手の面から現在販売中のUSB Type-Cバージョンを選ぶことをオススメします。
第2位のPL-330は、ファームウェア「Ver.3306」以上を選んでください。それ以前の「Ver.3305」まではヘッドホンを接続すると音量が急激に変わる、SSBモードや同期検波で受信すると動作が不安定など、気になる点がありました。(文/渡辺タケシ)
ラジオライフ編集部
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